偶関数を微分すると、奇関数? [ネコ騙し数学]
ねこ騙し数学 偶関数を微分すると、奇関数?
偶関数と奇関数、憶えているケロか?
関数fの定義域をI とすると、定義域Iが含むすべてのxについて
偶関数 f(–x) = f(x)
奇関数 f(–x) = –f(x)
が成立する関数だにゃ。
偶関数の代表的な例として
奇関数の例としては
などがあるにゃ。
になるので、偶関数。
となり、奇関数となるケロ。
これを微分すれば、
となり、奇関数となるにゃ。
こうしたことが、一般に言えるかどうか?
問題
f(x) は微分可能な偶関数である。このとき、導関数f'(x) が奇関数になることを、微分の定義から証明するせよ。
【解】
証明すべき内容は、
だケロ。
導関数の定義より、f'(-x) は
で、f(x) は偶関数なので、
になるので、①は
となるケロ。
で、k = –h とすると、 h → 0 のとき k → 0 になるにゃ。
だ・か・ら、
となって、
となりますにゃ。
【証明終了】
このことから、f(x) が偶関数ならば、
ということも分かるにゃ。
で、宿題!!
宿題
f(x) は微分可能な奇関数とする。このとき、f'(x) が偶関数になることを証明するケロ。
【ヒント】
奇関数だから、
これを①に代入すれば・・・。
タグ:微分積分
証明終了後の補足、微分可能な偶関数でのみ成り立ち、一般の偶関数では成立しないことを理解せず、そこだけ暗記して使う人現れそう。
by 匿名 (2022-06-13 12:08)