第32回 関数項級数の一様収束 [ネコ騙し数学]
第32回 関数項級数の一様収束
前回の第31回で少し触れたけれど、関数項級数は関数列の一種なので、これまで紹介してきた関数列の諸性質をそのまま引き継いでいるニャ。
これは第26回で紹介した
定理
がA上で連続な関数列とする。A上でがgに一様収束するならば、g は連続である。
と置き換えたもの。
第30回の
定理
有界閉区間[a, b]で連続な関数列が[a, b]上でg に一様収束すれば、
が成り立つ。
を関数項級数に言い換えれば、
定理
任意のが[a, b] 上で連続かつが[a,b]上で一様収束するならば、
である。
このことは、
だろ。
そして、
と⑨は
になるだろうってわけ。
たとえば、
これは一様収束し、しかもは連続だから、gは連続で、しかも⑨を使うと、
となるんだケロ。
となる。
これは何かといえば、
のこと。
と定義していい事になるにゃ。
そして、x = 1 として上の式に代入すると、
さらに、
だから、
ということもわかるケロ。
で、第30回の定理
定理
[a, b] 上の級の関数列が関数gに各点で収束し、さらにが[a, b] 上で一様収束するならば
が成り立つ。
を関数項級数に対して言い換えれば、
定理
任意のが[a,b]上の級で、任意の x ∈ [a,b] に対し級数が収束し、かつが[a,b]上で一様収束すれば
である。
となるケロ。
と置き換えれば、こうなることがわかると思うケロ。
まっ、そういうことだケロ。
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