第10回 平行線と線分の比 [ネコ騙し数学]
第10回 平行線と線分の比
§1 相似な三角形と線分の比
定理
三角形ABCにおいて、辺BCに平行な直線、AB、ACまたはそれらの延長と交わる点をD、Eとすると、である。
定理
またはならばである。
DEとBCが平行なので、∠ADE=∠B、∠DEA=∠Cとなり、△ABC∽△ADE。
よって、となる。
したがって、
逆については、∠Aを共通(または対頂角)にしていて、この角を挟む線分の比が等しいので、△ABC∽△ADEとなり、このことから、∠ADE=∠B、∠DEA=∠C、つまり、同位角が等しいので、DEとBCは平行である。
あるいは、Dを通り、ACに平行な直線とBCの交点をFとする。そうすると、△ADE∽△DBFになるので、
となり、DF=ECなので、
となる。
補助線一本で解決する。このあたりが初等幾何の醍醐味だにゃ。
問題1
下の図でAC、BD、EFはそれぞれ平行である。x、y、zの値を求めよ。【答】
x=2,y=4.5, z=1.4
問題2
下の図でである。
QPの値を求めよ。
【解】有名問題のようで、高校入試によく出るらしい。
△APB∽△PDCよって、
だから、
この問題については、次回でもう一度取り上げ、詳しい話をするにゃ。
であることを示せ。
DAとCEは平行なので、
∠CAD=∠ACE (錯角)
∠CAB=∠CEA (同位角)よって、△ACEは二等辺三角形で、
AC=AEしたがって、
【別解】
θ=∠BAC/2とする。また、△ABDと△ADCは高さが同じ。
よって、
よって、
§2
平行線と比例
定理 ならば
証明は補助線一本。
タグ:初等幾何
2016-05-28 12:11
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