番外編 ちょっと不思議な三角形の辺の長さを三角関数と相似を使って求める [ネコ騙し数学]
番外編 ちょっと不思議な三角形の辺の長さを三角関数と相似を使って求める
次の図に示すような頂角が36°、底角72°の二等辺三角形があるとする。
この時の、AB、BCの長さ1として、底辺の長さBCを、初等幾何の知識だけを使って求めてみることにするにゃ。こんなの簡単だ。答えは
というのは、なしだケロ。
じゃ〜、sin16°の値はということになるんで(^^)
「⑨ネコ、疲れているんじゃないか。この値は、正弦関数の5倍角の公式を使えば、簡単に出てくるじゃないか。」
18×5=90だから、確かに、5倍角の公式(?)を使えば出てくる。
あるいは、ド・モアブルの公式を使って
などを使って、力任せに解くことは出来る。
正弦関数の5倍角の公式はちょっと見当たらなかったけれど、余弦関数は
になるらしい。
5θ=90°とすると、
になるから、x=cosθとおいて、
さらに、と置くと
を解けば、t=cos²θが出て、
を使えば、確かにsin16°は求められる。
実はウマイ方法がある。
また、
だから
ここでお馴染みのcos²θ=1−sin²θを使い、さらに、t=sinθとすると
となり、sin16°>0だから
となる。
よって、問題のxは
である。
だけれど、これは相似を使うと、中学生でも求められるんだケロ。
∠Bの二等分線とACの交点をDとする。∠Bの二等分線なので、
∠DBA=∠CBD=72°/2=36°=∠Aになる。
だから、△ABDは二等辺三角形。また、
△ABD∽△ABCで、△ABDも二等辺三角形でBC=BD=xとなる。
△ABDも二等辺三角形なので、AD=BD=x。だから、CD=1−xとなる。
また、△ABD∽△BCDだから、
そして、この値は、黄金比
の逆数なんだケロ。
嘘じゃないケロ。
になるにゃ。
さらに言うと、この三角形は正五角形と深い関係があるのであった。
そして、この問題は、正五角形の対角線の長さを求めるのとほとんど同じ問題であったのであった。2016-05-30 12:15
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