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関数の連続 [ネコ騙し数学]

関数の連続


関数の連続について述べる前に、関数の極限についての補足説明をする。


§1 有限確定について

xが限りなくaに近づくとき、関数f(x)がある一つの実数bに限りなく近づくとき、このことを

  

と表し、bを関数f(x)aにおける極限、または、極限値という。

そして、このとき、有限確定という。

また、またはであるときは、確定であるという。


有限確定ではなく、確定である代表的な例は

  

がある。
graph-004.png


+∞
や−∞は、数、実数でないので、これを極限、極限値と考えていいのかどうかという問題はあるけれど・・・。


関数f(x)の極限が存在しない例代表的な例としては、

  

がある。

この場合、x=0における左側極限、右側極限は次のようになる。

  


この他に、

  

も、x=0における極限は存在しない。

たとえば、
  

として、x0に近づけてゆくとき、

  

だから、この近づき方では

  

になる。

しかし、

  

といったように、x0への近づき方によって、値が変わってしまう。

一つの値に定まらないので、この場合もx=0における極限は存在しない。


graph-005.png

なのだけれど、

  

x=0における極限値は

  

である。

  

そして、だから、ハサミ打ちの定理より

  

である。

このあたりが極限の面白さであり、不思議なところであるように思う。


§2 関数の連続


関数の連続の定義

関数f(x)の定義域に属するx=aに対して

  

であるとき、関数f(x)x=aにおいて連続であるという。

また、この条件が満たされないとき、f(x)x=aにおいて不連続であるという。

そして、関数f(x)が定義域に包まれる区間に属すすべての点で連続であるとき、f(x)はその区間で連続という。

また、

  

のとき、f(x)x=aにおいて右側連続であるといい、

  

であるとき、

f(x)x=aにおいて左側連続であるという。

そして、f(x)x=aで連続であるとき、

  

である。

例1

  

この関数は、x=1で不連続である。

ちなみに、

  biseki-renzoku-eq01.png


例2

  biseki-renzoku-eq02.png

という関数があるとする。

この関数は初項、公比1/(1+x²)とする等比数列の無限級数で定義される。

x=0のとき、
  

x≠0のとき

  

だから、この無限級数は

  

に収束する(※)。

したがって、

  

よって、x=0でこの関数は不連続。

この関数の場合、

  

つまり、x=0において右側極限=左側極限であるけれど、f(0)=0でないので不連続。

graph-06.png



(※)
furoku.png



タグ:微分積分
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