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ベクトル 直線の方程式(平面の場合) [ネコ騙し数学]

ベクトル 直線の方程式(平面の場合)


§1 直線の方程式


Aを通り、方向がである直線lがあるとする。

vec-line01-01.png

Pが直線l上にあるので、

  

となる実数tが存在する。

Aと点Pの位置ベクトルをそれぞれ

  

とすると、

  

より

  

となる。

ここで、tはすべての実数値をとる変数、媒介変数である。


次に、直線l上に2点ABがあり、その位置ベクトルをとする。

直線lに平行なので、

  

と考え、上式に代入すると

  


この結果をまとめると、次のようになる。

1. 点を通り、方向の直線の方程式

  


2。 2点を通る直線の方程式

  

s+t=1とすると、上の式は次のように書き換えることができる。

  



§2 問題


問題1 2点A(−2,3)B(2,−4)を通る直線上の任意の点の座標を、媒介変数tを使ってあらわせ。

【解】

  

さらに、直線上の任意の点Pの位置ベクトルを

  

とする。

  

したがって、

  

(解答終わり)

  

を使って計算してもいいけれど、上のように解いたほうが、計算は楽でしょう。



問題2 平面上に異なる3点ABCがある。stは、s≧0t≧0であるような実数値をとる変数で

  

とする。

(1) s+t=1のとき、Pの軌跡を求めよ。

(2) s+t=kkは正の定数)のとき、Pの軌跡を求めよ。

(3) s+t≦1のとき、Pの存在範囲を求めよ。

【解】

(1) s+t=1よりs=1−t

また、s≧0t≧0より、0≦t≦1

  vec-line01-eq01.png

t=0のときP=At=1のときP=B。また、点Pは線分AB上を動くので、点Pの軌跡は線分AB(両端を含む)である。


(2) l=skm=tkとおくと、l≧0m≧0

  

さらに、

  

とおくと、

  

(1)より、Pの軌跡は線分CDであり、よって、Pの軌跡は原点を中心にABk倍した線分CDである。


vec-line01-02.png


(3) s+t=kとおくと0≦k≦1

よって、点Pの存在範囲は、△OABの内部とその周である。


vec-line01-03.png


(解答終わり)


問題3 1直線上にない3点ABCがあって、とする。∠AOBの2等分線が直線ABと交わる点をPとするとき、次のことを示せ。

  

【解】

  

とする。

(1) Pは直線AB上にあるので

  

またPは∠AOBの2等分線上にあるので

  

よって
  vec-line01-eq02.png

内積を計算すると

  vec-line01-eq03.png

これを代入すると、

  vec-line01-eq04.png

AOB≠0だから、

よって

  

s+t=1と連立して解くと、
  vec-line01-eq05.png

(2)

  

よって、

  

である。

タグ:ベクトル
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