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定積分で表された関数2 [ネコ騙し数学]

定積分で表された関数2


問題1 xの関数

  

の極値を調べ、y=F(x)のグラフの概形をかけ。

【解】

xで微分すると

  

0≦x≦2πになるのはsinx=−1になるのはx=π

  

F(x)の増減表は
  tsa2-tab1.png
よって、

  

よって、グラフは次の通り。

graph-270.png

(解答終了)

問題2 次の関数の最大値、最小値を求めよ。

【解】

  

とすると、
  tsa2-02.png
よって、増減表は

  tsa2-tab2.png

t=2sinθ(−π/2≦θ≦π/2)とおくと、

  

よって、
  

は偶関数だから

  

また、
  

よって、

x=0のとき最大で、最大値は

x=±1のとき最小で、最小値はπ

(解答終わり)


問題3 0≦x≦π/2において

  

と定義される関数f(x)の最小値をを求めよ。

【解】

  

だから、
    

よって、

  

graph-271.png増減表を書くと

tsa-tab3.png
よって、x=π/4のとき最小で、最小値はf(π/4)=√2−1

(解答終わり)


この問題3の類題は大学入試に何度も出ている。


例えば、

 

類題1 a>0のとき、

  

を最小にするaを求めよ。

(答)

  



問題4 a≦x≦bにおいてf'(x)<0である関数f(x)に対して、

  

は、のときに最小になることを証明せよ。

【略証】
  

a≦x≦bにおいてf'(x)<0だから、f(x)a≦x≦bで単調減少。

tで微分すると

  

よって、のときに極小、かつ、最小。


(略証終わり)


f'(x)>0の場合の証明も行っている。

そして、問題3、類題は、この問題4の特殊な場合。

 


問題5 f(t)t≧0において連続な関数であるとき、

  

x>0において増加関数であることを証明せよ。

【解】

  tsa2-06.png

f(t)t≧0で増加関数だから、0<t<xではf(t)<f(x)

したがって、
  tsa2-07.png

よって、x>0では

  

で、F(x)は増加関数である。

(解答終了)



この問題は、さらに次のように一般化することができる。

関数f(x)[a,b]で連続な増加関数ならば

  

a<x<bで増加関数である。


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