定積分の応用 面積4 媒介変数で表された曲線の場合2 [ネコ騙し数学]
定積分の応用 面積4 媒介変数で表された曲線の場合2
前回に引き続き、媒介変数で表された曲線の面積を求める問題を解くことにする。
前回解いた問題は、どれも、a≦x≦bにおいてdx/dt≧0、または、dx/dt≦0、つまり、xがtに関して(広義の)単調増加、または、単調減少の場合で、今回はより複雑なdx/dtの符合が正から負、または、負から正に変わるより複雑なものを扱うことにする。
問題1 曲線x=3t−t³、y=4−t⁴(−√2≦t≦√2)とx軸で囲まれた部分の面積を求めよ。
【解き方】
この曲線とx軸との交点のtの値は、y=0からしたがって、t=±√2。
xはtの奇関数、yはtの偶関数だから、この曲線はy軸に関して対称(右図参照)。
したがって、求めるべき面積は第1象限の部分(0≧t≦√2)の面積の2倍である。
そこで、この曲線の0≦t≦1の部分をy₁、この曲線の1≦t≦√2の部分をy₂とおくと、右の図になる。だから、曲線y₁、y₂、そして、x軸、y軸で囲まれた部分の面積は
よって、求めるべき面積Sは
【解き方終わり】
注意すべことは、0≦t≦√2のとき
だから、0≦t<1ではxは増加、そして、1<t≦√2ではxは減少するということ。
そして、x=√2に対応するtはt=√2、x=2に対応するtはt=1であること。
だから、になっている!!
また、
として、極値やyのxに対する増減を求めることができ、t=0のときにyは極大になることが分かる。
さらに、①をxで微分すると
として、この曲線の凹凸を調べることもできる。
意欲のある人は、
として、計算を続け、凹凸を調べて欲しい。
問題2 次の方程式のあらわす曲線とx軸とで囲まれた部分の面積を求めよ。
そして、
とし、この2つの曲線の概形(右図参照)を書き、x軸との交点などを求める。
そして、
と求めたほうが楽なのでしょうが・・・。
【解】
y=t²+t−2とx軸との交点のtの値を−2≦t≦1で、xの取りうる値の範囲は0≦x≦4。
−2≦t<0でxは減少し、t=−2のときx=4で、t=0のときx=0。
0<t≦1でxは増加し、t=0のときx=0、t=1のときx=1。
0≦t≦1の曲線の部分をy₁、−2≦t≦0の曲線をy₂とすると、したがって、面積Sは
(解答終了)
問題3 tがすべての実数の範囲を動くとき、
を座標とする点(x,y)は1つの曲線をえがく。この曲線とx軸とで囲まれる部分の面積を求めよ。
【略解】
なお、問題1、2、3では、
という定積分の性質を使っている。
タグ:微分積分
2016-11-03 12:23
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