積分の応用 道のり [ネコ騙し数学]
積分の応用 道のり
動点Pの座標(x,y)が時刻tの関数として
で表されるとすれば、Pの描く曲線は時刻tを媒介変数とする方程式と考えることができ、動点Pが時刻t₁からt₂までの間に進む道のりsは、区間[t₁,t₂]の曲線①の弧の長さに等しい。
したがって、
dx/dt、dy/dtは、それぞれ、点Pのx軸方向、y軸方向の速度だから、
とすると、(1)式は
と書くことができる。
時刻t₁における点Pの位置を(x₁,y₁)とすると、時刻tにおける点Pの位置は
で与えられる。
問題1 x軸上を運動する点Pがある。出発してからt秒後におけるPの速度vは
であるという。
t=0からt=πまでの間に
(1) どれだけの位置の変位があるか。(2) 実際に動いた距離を求めよ。
【解】(1) t=0のときのPの座標x₀、t=πのときの座標をxとすると
したがって、変化なし。
(2)
したがって、0≦t≦π/3のときv≧0、π/3≦t≦πのときv≦0である。
よって、
(解答終了)
問題2 原点を出発して座標平面上を移動する点Pのt秒後の速度ベクトルの成分が
であるとき、
(1) Pの経路をあらわす方程式をtを媒介変数としてあらわせ。
(2) 出発後t(t>0)秒間に動いた距離を求めよ。【解】
(1) t秒後の点Pの座標を(x,y)とすると
(2) 動いた距離をsとすると
(解答終了)
問題3 半直線OXが、点Oのまわりを毎秒1ラディアンで回転している。OX上を移動する点Pが時刻tにおいて、点Oからcmにあるという。
(1) t秒後の点Pの座標(x,y)をtであらわせ。ただし、Oを座標原点とし、t=0における半直線OXをx軸の正の向きにとることにする。(2) 時刻t=0から2π秒までの間に動く点Pの動く距離を求めよ。
【解】(1) x軸と半直線OXのなす角度をθとすると、θ=t。
問題の条件より線分OPの大きさはだから、t秒後の点Pの座標は
である。
(右図参照)
(2)
よって、移動距離は
(解答終了)
問題4 点(0,1)から出発して曲線
の第1象限にある部分の上を毎秒1の速さで動く点Pを考える。
(1) t秒後における点Pのx座標をtの関数としてあらわせ。
(2) Pからx軸のおろした垂線の足の動く速さをtであらわせ。【解】
(1) 毎秒1の速さで点Pは曲線上を移動するので、t秒後の点(0,1)と点Pの曲線の長さはt。したがって、t秒後の点Pのx座標をxとすると
だから、これは解として不適。
よって
(2)
(解答終了)
タグ:微分積分
2016-11-17 12:00
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