解いてみるケロ [ネコ騙し数学]
解いてみるケロ
昔、東京大学の入試問題で「とπ³とどちらが大きいか」という証明問題が出されましたが、証明はできないものの、計算尺を使えばのほうが大きいとすぐ分かります。
http://www.pi-sliderule.net/sliderule/premise/toha.html
このようなことを書いてあるサイトがあったので、この大小関係を示してみることにするにゃ。
とπ³の対数を取ると、になる。この2つの数を3π>0で割ると、
になる。
ちなみに、この対数は自然対数で、
さてさて、ここで次の関数を考える。
微分すると、
y'=0になるのはx=eのときだから、増減表を書くと、次のようなる。
e<3<πだから
これで大小が決まった。
ひょっとしたら、π>3であることを証明しないとマズいのかもしれない。
中心をOとする半径1の円を書くにゃ。右図のようにこの円に内接する正12角形を作る。そして、図のように正12角形の頂点A、Bと中心Oをそれぞれ結び、さらに、AとBを結ぶ。
そうすると、∠AOB=30°。
したがって、
これが12個あるのだから、正12角形の面積Sは
これは、円Oの面積πよりも小さいので、
eと3の大小関係は・・・
そこまで要求するか?
だケロ。
2項定理から
したがって、eが3より大きくなることはない。
つまり、e≦3だケロ。
ということで、すべて、めでたく証明された!!
何だにゃ、
を使っているって?
n=3のとき
だから、⑨式は成立する。
n=k (k≧3) のとき成立すると仮定する。
つまり、n=k+1のとき
よって、n=k+1の時にも成立。
以上のことより、数学的帰納法によって⑨は成立する。
タグ:微分積分
2016-11-27 12:06
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