SSブログ

第15回 数列と確率 [ネコ騙し数学]

第15回 数列と確率


確率と数列の極限の問題を幾つか紹介し、それを解くことにする。


問題1 1つのさいころを振って1が出れば甲の価値、6が出れば乙の勝ちとして、さいころを振ることを止め、1と6以外の他の目が出たら、繰り返して降るものとする。

(1) さいころを振る回数をn回までとしたとき、甲の勝つ確率を求めよ。

(2) 回数を制限しないとき、甲の勝つ確率を求めよ。

【解】

(1)

  

したがって、甲が1〜n回で勝つ確率

  


(2)

  

よって、甲が勝つ確率は1/2である。

(解答終了)


甲がk回目で勝つ場合は、k−1回連続で25の目が出て、k回目に1が出る場合。

2〜5の目が出る確率は

  

したがって、k−1回連続で2〜5の目が出る確率は

  

k回目に1が出る確率は1/6だから、甲がk回目で勝つ確率は

  

である。

 


問題2 ある人が射的をする。一度命中した次に引き続き命中する確率は0.8であり、外れた次に引き続き外れる確率は0.4であるという。第n回目が命中であったときの確率をとするとき、次の問いに答えよ。

(1) を用いて表せ。

(2) を求めよ。

【解】

(1) 命中した次に命中する確率は0.8

外した後に命中する確率は1−0.4=0.6

n−1回目が命中の確率

n−1回目がはずれである確率

したがって、n回目が命中である確率

  

ここで、

  

を解くと

  

①の両辺から3/4を引くと

  

したがって、数列は初項、公比の等比数列。

よって

  


(2)

  

(解答終了)

 


問題3 AB2人が、ABの順で交互にさいころを振り、最初に1の目が出た人を勝ちとする。ABの勝つ勝率を求めよ。

【解】
p=1/6
とすると、Aが勝つパターンは下の表のようになる。



よって、Aが勝つ確率P

  

これは初項p、公比(1−p)²の等比級数の無限和だから

  

p=1/6だから

  

Aの勝率は6/11

したがって、Bの勝率は

  

(解答終了)

つまり、このゲームは先攻の方が有利ということになるのであった。


タグ:確率 極限 数列
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。