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第4回 確率分布2 [ネコ騙し数学]

第4回 確率分布2


分布関数と確率密度関数


変数Xが連続な値をとるとき、X連続型の確率変数といい、X<xである確率P(X<x)

  

で与えられるとき、F(x)分布関数といい、その導関数

  

x確率密度関数という。

  

だから

  

で、xがある範囲にに存在する確率は、y=f(x)のグラフのその範囲の面積と等しい。

変数Xの変域をa≦x≦bとし、確率密度関数をf(x)、平均をm、分散をσ²とすると、

  s-siki-04-01.png

である。

  

となり、

  

と書くと、分散V(x)

  

になる。

 


問題1 確率変数Xの従う確率分布の密度関数f(x)

  s-siki-04-08.png

であるとき、次の問いに答えよ。

(1) P(3≦X≦5)の値を求めよ。

(2) P(7≦X)の値を求めよ。

(3) Xの平均E(X)を求めよ。

(4) Xの標準偏差D(X)を求めよ。

【解】


(解答終了)


問題2 あるバスの停留所の発車時刻は毎時0分、15分、35分の3回である。この発車時刻をまったく知らない人が、停留場へ来て待たされる時間の期待値を求めよ。

【解】

この人が停留所に来る時刻をx分とすると、待ち時間t

  

確率密度f(x)は一様分布と考えられるので、

  

とすると、

  

したがって待ち時間の平均・期待値E(t)
  

(解答終了)



問題3 連続的な値をとる確率変数xがあって、その確率密度がAを定数として、

  s-siki-04-05.png

とするとき、となるようなaの値を求めよ。

【解】
  s-siki-04-06.png

したがって、

  s-siki-04-09.png

a=0.2とすると、

  

よって、a=0.2

(解答終了)


なのですが、a=0.2であることに気づく人はどれだけいるのだろう。

  

試験会場で、これはチョット気づかないだろう。

条件より0<a<0.5で、

  

だから、a=0.2と気づけということか。

とおくと、

  

s-tab-04-01.pngだから、ニュートン法

  

を用い、x₀=0として計算すると、次のようになる。

計算の初期値としてx₀=0.232を選べば、1、2回計算すれば、a=0.2であることに気づくのではないか。



問題4 半径aの円Oの周上の1点Aから任意の方向に弦を引くとき、それらの弦の長さの平均を求めよ。

また、弦の長さが半径より大となる確率を求めよ。

【解】

statics-fig-01.png円の中心Oを原点、A(−a,0)B(a,0)とし、周上の点をPとする。

APx軸のなす角をθ(−π/2≦θ≦θ/2)とすると、弦APの長さl

  

θを確率変数とし、一様分布

  

と仮定すると、

  

したがって、弦の長さの平均は
  s-siki-04-07.png

AP>aになるのは、

  

したがって、弦の長さが半径より大きい確率は

  

(解答終了)
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