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第6回 ガンマ関数入門 [ネコ騙し数学]

第6回 ガンマ関数入門


s>0に対して

  

は収束し、(1)式で定義される関数Γ(s)ガンマ関数という。

ガンマ関数の性質を調べることにする。


まず、s=1のときのガンマ関数の値を求めることにする。

  


また、

  

を部分積分すると、

  

したがって、s>0のとき

  

である。

特に、sが自然数nであるとき、(2)式から

  

このことから、ガンマ関数は階乗を拡張したものと考えることができる。

もし

  

と微分と積分の順序の交換が許されるのであれば(証明はしないが、事実、許される)、

  

だから、

  

となり、同様にn次導関数は

  

である。

特にn=2のとき、

  

となり、ガンマ関数Γ(s)は(下に)凸である。

さらに、(1)の変数をx=t²と変換すると、

  

よって
  

s=1/2のとき

  

である。


(2)式より

  

したがって、

  

そして、ここで

  

と定義すると、

  

となる。


2重階乗を使わず(4)式を書き換えると、

  



実関数としてのガンマ関数Γ(s)は、s>0で定義されるが、(2)式を

  

と書き換え、s=−1/2を代入すると、

  

と、ガンマ関数をs<0に拡張が可能である。

参考までに、s<0まで解析接続によって拡張されたガンマ関数Γ(s)とその逆数1/Γ(s)のグラフを以下に示す。

なお、下のグラフでは横軸にxをとっている。


 




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