第11回 積分の第1平均値の定理、第2平均値の定理 [ネコ騙し数学]
第11回 積分の第1平均値の定理、第2平均値の定理
積分の第1平均値の定理、第2平均値の定理を紹介する前に、(定)積分の平均値の定理を再掲。
定積分の平均値の定理
f(x)が[a,b]で連続ならば、
が存在する。
定積分の第1平均値の定理
f(x)が閉区間[a,b]で連続、g(x)が[a,b]で非負連続ならば、
であるξが存在する。
【証明】
g(x)=0(定数関数)のとき、
だから、a<ξ<bである任意のξに対して
が成立する。
次に、
とする。
f(x)は有界閉区間[a,b]で連続だから最大値Mと最小値mが存在し、
m<Mのとき
よって、中間値の定理より
となるξが存在する。
m=Mのとき、つまり、g(x)が非負で恒等的に0ない定数関数のとき、積分の平均値の定理より
となるξが存在する。
よって、
となるξが存在する。
(証明終)
積分の第2平均値の定理
f(x)を有界閉区間[a,b]で単調かつC¹級、g(x)を[a,b]で連続とする。このとき、
であるξが存在する。
【証明】
とおき、 に部分積分を適用すると
f(x)は[a,b]においてC¹で単調だから、f'(x)≧0またはf'(x)≦0。
よって、積分の第1定理より
となるξが存在する。
したがって、
(証明終)
2017-05-09 12:00
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