第9回 相似 [ネコ騙し数学]
第9回 相似
§1 相似
一つの図形を形を変えずに一定の割合で拡大、縮小した時に、その図形はもとの図形と相似であるという。
相似な図形では、(1) 対応する辺の長さの比は全て等しい
(2) 対応する角の大きさはそれぞれ等しい図に示してある△ABCと△DEFは、
であり、かつ、
∠A=∠D、∠B=∠E、∠C=∠F
だから△ABCと△DEFは相似であり、△ABC∽△DEFであらわす。§2 相似の中心
相似な図形の対応する点どうしを結ぶ直線がすべて1点Oで交わり、その点から対応する点までの距離の比がすべて等しいとき、その点Oを相似の中心とよび、それらの図形は相似の位置にあるという。
相似の位置にある図形は相似である。§3 三角形の相似条件
定理 2つの三角形は、次の条件のどれか一つが成り立てば相似である。
1 3組の比がすべて等しい2 2組の辺の比とその辺の間の比が等しい
3 2組の角の比が等しいの条件を満たす△ABCと△DEFがあるとする。
で、
となるよう、AB、ACの延長線(または、AB、AC)上にB'、C'をとって、△AB'C'を作る。
そうすると、三角形の合同条件から
△AB'C'≡△DEFよって、
△ABC∽△DEFちなみに、k>1のとき拡大であり、k<1のとき縮小。
こういった話でございます。
§4 問題
問題1 下図において、∠ACD=∠B、AC=8、CD=9、BC=12である。
(1) △ACDと△ABCは相似である。その相似比を求めよ。
(2) 線分ADの長さを求めよ。
(3) 線分ABの長さを求めよ。【解】
(1) ∠Aは共通。そして、∠ACD=∠Bなので、△ACD∽△ABC
相似比は
(2) 分数のほうが好きなので・・・
(3)
問題2 次の図で、∠A=∠R、AD⊥BC、BEは∠Bの二等分線である。△ABEと△ABFと相似な三角形を見つけよ。
【答え】
問題3 ACの長さを求めよ。
【解】
△ABCと△DBAに注目。∠Bは共通。
よって、2組の辺の比とその辺の間の比が等しいので
△ABC∽△DBA
相似比は3:2なので
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