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第11回 相似3 [ネコ騙し数学]

相似3

問題1 △ABCの∠Aの外角の2等分線が辺BCの延長と交わる点をDとすれば

であることを証明せよ。

souji-03-01.jpg

【解】

Cを通りADに平行な直線と辺ABの交点をFとする。

だから

  ∠FCA=∠DAC (錯角)


  ∠CFA=∠EAD (同位角)

よって、△AFCは二等辺三角形。

  AF=AC

また、

  

だから、

  

よって、

  

(証明終わり)

なので、前回の問題と合せて、次の定理が成立する。


定理 △ABCにおいて、∠A(またはその外角)の2等分線が対辺(または、その延長線)と交わる点をDとすると、

  AD:AC=BD:CD

である。

問題2 である台形ABCDがある。ABm:nに内分した点をMとし、MからADに平行線を引きDCとの交点をNとするとき、次の等式を証明せよ。

  souji-03-siki-01.png

souji-03-02.jpg

【解】

(1)

  

だから

  


(2) 対角線ACMNの交点をLとする。

ABCと△AMLの相似比はm+n:mなので

  

CDAと△CNLの相似比はm+n:nなので

  

よって、

  

(問題終わり)

まさかと思うけれど、なぜ、△ABC∽△AMLになるのかはわかるよね?

MLBCが平行なので、

  ∠AML=∠ABC  (同位角)

  ∠MLA=∠BCA  (同位角)

  ∴ △ABC∽△AML


問題3

  

で、AB=aCD=bPQ=cであるとき、次の関係が成り立つことを示せ。

  

souji-03-03.jpg

【解】

ABCDが平行なので

  ∠PAB=∠PCD

  ∠PBA=∠PDC

  ∴ △PAB∽△PCD

PAB∽△PCDだから

  

また、

  

よって
  souji-03-siki-02.png

(証明終わり)


上の証明では、△PAB∽△PCDを証明しているけれど、

  

から、平行線と線分の比の関係を用いて

  

としてもいいにゃ。

問題3のc

  


  

で求められるという話で、これを使うと、前回の問題は

  

と求めることができる。

で、さらにADを直線で結び、QPの延長線とADの交点をOとする。

souji-03-04.jpg

そうすると、

  

なので、

  shusei-souji-03-siki.png

となり、これは何かというとabの調和平均と呼ばれるものだにゃ。

これまでに、相加平均、相乗平均が出てきたにゃ。

a>0b>0のとき

  

そして、

相加平均≧相乗平均

  

だにゃ。

新たに出てきた調和平均と相加平均、相乗平均の大小関係ですが、相乗平均/調和平均は

  souji-03-siki-03.png

なので、相乗平均≧調和平均となり、
a>0
b>0のとき

  

となるのであった。


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