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ベクトル 内積の計算例 [ネコ騙し数学]

ベクトル 内積の計算例


内積の定義式は

  

そして、この定義から

  

vec-naiseki2-01.png

また、内積では次のことが成り立つ

  



問題1 ベクトルの内積について、次のことを証明せよ。

  

【解】

(1) 内積の演算規則に従って計算するならば、次のようになる。

  


(2) と考えて

  

馬鹿正直に計算してもいいけれど、(1)の結果を使うと

  


(3)

  

(証明終わり)

どの規則がどこで使われているかわかるように書いたけれど、実際計算するときには、このように計算する必要はない。

実数の展開の公式

  

などをつかって、実数の掛け算と同じようにベクトルの内積を計算すればよい。

次に、(2)の計算の幾何学的な意味を考えることにする。

OABがあり、とすると、

  

となる。

そして、余弦定理から

  

つまり、問題1の(2)は余弦定理と同じものと考えることができ、ベクトルの簡単な計算で余弦定理を導いていることになる。

問題2 ベクトルについて、次の等式を証明せよ。

  

ABCの辺BCの中点をMとし、

  

とするとき、上式からどのような定理が得られるか。


vec-naiseki2-02.png

【解】

問題1の(1)、(2)より

  

上式の辺々を足し合わせると、

  

また

  

よって、

  

これは中線定理である。

(解答終わり)


問題1の(1)、(2)の結果を使わずに、

  

と、実際に計算しても苦労ではないけれど・・・。

問題3 ベクトルの大きさがそれぞれ410で、のなす角が60°であるとき、の大きさを求めよ。

【解】

  


【別解】
vec-naiseki2-03.png
余弦定理より

  



タグ:ベクトル

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