関数の最大・最小の応用問題 [ネコ騙し数学]
関数の最大・最小の応用問題
問題1 1辺の長さ4cmの正方形の厚紙の4隅から正方形を切り取って箱を作るのに、その容積をできるだけ大きくするには、1辺が何cmであればいいか。
【解】切り取る正方形の1辺をxcm(0<x<2)とすると、容積Vは
Vの増減表は
x | 0 | … | 2/3 | … | 2 |
V' |
| + | 0 | − |
|
V | 0 | 増加 | 128/27 | 減少 | 0 |
よって、容積が最大なのはx=2/3cmのとき。
問題2 曲線y=2x−x²のグラフと、x軸より上(y>0の部分)にあって、x軸に平行な直線との交点をP、Qとする。OP、OQ(Oは原点)を2辺とする平行4辺形の面積の最大値を求めよ。
【解】
x軸に平行な直線y=a(0<a<1)と曲線y=2x−x²との交点のx座標を求める。
よって、△OPQの面積は
したがって、平行四辺形の面積Sは
根号の中を
とおき、この増減を調べる。
増減表を書くと
a | 0 | … | 2/3 | … | 1 |
f'(a) |
| + | 0 | − |
|
f(a) | (0) | 増加 | 4/27 | 減少 | (0) |
よって、a=2/3のときf(t)は最大でf(2/3)=4/27が最大値。
したがって、Sは、a=2/3のとき最大で、最大値はである。
(解答終わり)
問題3 直径ABの半円がある。この半円に図のように台形ABQPを内接させるとき、その台形の面積の最大値を求めよ。AB=2rとする。
【解】半円の中心をOとする。
台形の高さはrsinθ、PQ=2rcosθ。よって、台形の面積Sは
S>0だから2乗しても大小関係が変わらない。また、rは定数だから
の値を調べる。
cosθ=xとすると、0<x<1だから
これを微分すると
よって、x=1/2(θ=60°)のときに最大で、最大値は
(解答終了)
問題4 半径1の定円Oの周上に1点Aが与えられている。Aを中心とする円が、直径Oの直径AA'と交わる点をR、円Oと交わるを点P、Qとするとき、四角形APRQの面積の最大値を求めよ。
【解】∠A'AP=θ(0°<θ<90°)とする。
PはAA'を直径ととする円周上の点なので∠APA'=∠R。よって、
よって、四角形APRQの面積Sは
sinθ=x(0<x<1)とすると、cos²θ=1−sin²θだから
よって、
したがって、x=√3/3のとき、Sは最大で、
が最大値である。
(解答終わり)