数列の問題 [ネコ騙し数学]
数列の問題
問題 nを2より大きな自然数とする。
(1) が成り立つことを用いて、
であることを証明せよ。
(2) さらに
であることを証明せよ。
この問題は、実際に大学入試の問題として出題されたもの。
この問題の(1)はともかく、(2)はしびれてしまう。入試問題としては適切だとは思わないが、この問題は非常に興味深い問題だと思う。
というわけで、解いてみることにする。
【解】
(1) nが2より大きな自然数だからよって
上の式の右辺は初項1、公比1/2の等比数列の1〜n項までの和だから
したがって、
(2) nが2より大きい自然数だから
よって、
また、
①に代入すると
(解答終わり)
この問題を真似すると、
したがって、
よって、
である。
とすると、この数列(級数)はnの単調増加で、かつ、任意のnについて
が成立し、有界で、この数列は収束する。この極限をSとおく、つまり、
とおく。
ところで、マクローリン展開のところで
をやった。
x=1を⑨に代入すると
となり、
である。
だから、
という近似値は、結構、いい近似であることがわかる。
さらに、nが4以上のとき
を利用すると、
となり、Sと小数第4位まで一致する。
参考として、ねこ騙し数学の微分・積分の第14回ネイピア数の記事をあげておく。
http://nekodamashi-math.blog.so-net.ne.jp/2015-03-05