定積分と面積の問題2 [ネコ騙し数学]
定積分と面積の問題2
問題1 放物線y=x²上の任意の2点P、Qにおける接線の交点をRとするとき、P、Qの位置に関係なく、放物線は△PQRの面積を2:1に分けることを示せ。
【解】P(a,a²)、Q(b,b²)とすると、P、Qにおける接線の方程式は
よって、交点Rは
直線PQの方程式は
△PQRの面積Sは
直線PQと放物線y=x²で囲まれた図形の面積S₁は
放物線y=x²と2つの接線とで囲まれた図形の面積をS₂とすると
よって、S₁:S₂=1:2で、放物線は△PQRの面積を2:1に分ける。
(解答終わり)
△PARの面積は、PQの中点をMとすると
になるので、線分RMの長さは
△MQRの高さQHは
で、
同様に、
したがって、
と、積分をすることなく簡単に求めることができる。
積分でこの面積を求めるのならば、
を計算すればよい。
また、の計算では、
という公式(?)を用いている。
問題2 直線y=xと放物線y=x²−xとが囲む面積がy=ax(a>0)で2等分されるようにaの値を定めよ。
【解】
直線y=xと放物線y=x²−xとが囲む面積Sは
y=axと放物線y=x²−xの交点のx座標を求めると、
だから、y=axと放物線y=x²−xが囲む面積S₁
条件より2S₁=Sだから
(解答終わり)
問題3 2つの放物線y=x²、y=(x−1)²+2aがある。
(1) これらの共通接線の方程式とその接点の座標を求めよ。(2) これら2つの放物線と共通接線とで囲まれる部分の面積を求めよ。
【解】
これが放物線y=(x−1)²+2aと接する。
よって、次の2次方程式
は重根をもつ。この2次方程式の判別式をDとすると
a=αのとき
よって、共通接線は
接点は、(a,a²)、(a+1,a²+2a)である。
(2) 放物線y=x²、y=(x−1)²+2aの交点のx座標を求めると、x=a+1/2だから、求める面積は
(解答終わり)
問題4 0≦a≦2のとき、y=x²(x−2)とy=ax(x−2)とで囲まれる部分の面積の最大値と最小値を求めよ。
【解】
2つの曲線の交点のx座標は
よって、x=0,a,2である。
面積S(a)とすると
よって
0≦a≦2では、
だから、S(a)の増減表は
a | 0 | … | 1 | … | 2 |
S'(a) |
| − | 0 | + |
|
S(a) | 4/3 | 減少 | 1/2 | 増加 | 4/3 |
よって、
a=1/2のとき最小で最小値は1/2
a=0、2のとき最大で最大値は4/3(解答終わり)