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(a+b)²−(a−b)²をどうやって計算する? [ネコ騙し数学]

一つ質問するけれど、

  

をどうやって計算する?

真面目に展開して、

  

と計算するかい?

それとも、

  

という公式を使って、

  

と計算するかい?

この場合は、①の方が楽だけれど、今日のワンポイントゼミ3にでてきた

  

だと、どうですかね?

あなたは、これを真面目に展開して計算しますか。


オレは、頭の中で、②を使って、

  

と、頭の中で計算したけれど――頭の中でこんな丁寧な計算しない。「コレとこれが消えて、アッチはアレが消えて」という漠然としたイメージで計算処理――


の結果、

  

は、半ば公式のようなもので、③を覚えている人は

  

とすぐに計算できますがね。



⑧をバカ正直に展開して計算するヒトは、⑨未満と呼ばれてもしょうがない!!

憶えた知識をうまく活用できないのだから、⑨未満と呼ばれてもしょうがないだろう?

そう、思わないかい?



⑨のチルノですら、間違っているけれど、自身の知識を活用している!!

ワンポイントゼミ3 球の体積 [ネコ騙し数学]

ワンポイントゼミ3 球の体積


半径rの円の体積V

  


このことを定積分を使って求めることにする。

【方法1】

hanen.png

原点Oを中心とする半径rの半円は

  

これをx軸のまわりに回転して得られる立体は球で、この体積Vとすると

  

(おしまい)

  


は偶関数だから、偶関数の定積分の性質から

  

である。

途中計算でこれを使っている。



【方法2】

原点を中心とする球の方程式は

  

x=t(−r≦t≦r)での断面(※)は

  

したがって、平面x=tで切り取られる球の断面は(t,0,0)を中心とする半径の円(の円周とその内部)である。

この断面の面積S(t)

  

したがって、球の体積V

  

(おしまい)

方法2の定積分は、方法1の計算のxtに変わっているだけなので、計算しないけれど、このように計算することもできる。


(※) x=±rにおける球の断面(?)を半径0の円とみなしている。

厳密には

  

とすべきところなのだろうが・・・。

 


問題 半径rの円

  

x軸のまわりに1回転してできる立体の体積を求めよ。ただし、l≧rとする。

【解】

  

より、

  

そこで

  

とする。

graph-107.png

求める体積は、薄い水色で示されている、y₁x軸とで囲まれている領域を回転してできる立体の体積から、斜線部で示されているy₁x軸とで囲まれている領域を回転してできる立体の体積を引いたもの。

したがって、

  

となる。

  

は、原点Oを中心とする半径rの半円の面積だから、

  

これを①式に代入すると、

  

(解答終わり)

注目して欲しいのは、この結果。

  

問題の円を

  

とすると、πr²Cの面積、2πlCの重心G――円なので重心と中心は同じ――をx軸を中心にしてグルリと一周させたときに描く軌跡の長さ。

⑨より、問題で求めた円環体の体積V

  円環体の体積V=(円Cの重心が回転により描く軌跡の長さ)×(円Cの面積)

になっていることがわかる。


これは偶然のことか(^^)


タグ:微分積分

体積の問題2 [ネコ騙し数学]

体積の問題2


問題1 異なる2つの放物線y=x²y=(1−a²)x²+aが交わるとき、これらで囲まれる図形をy軸のまわりに回転してできる回転体の体積は、aの値にかかわらず一定であることを証明せよ。ただし、a>0とする。

【解】

異なる2つの放物線の交点のx座標は

  

交点のy座標はy=1/a

(1) 0<a<1のとき、体積V

  


graph-092.png


(2) a>1のとき

  

graph-093.png


よって、体積Vaの値にかかわらず一定で、その値はπ/2である。

(解答終わり)


問題2 曲線y=√xと直線y=mxとで囲まれる図形をx軸のまわりに回転してできる立体y軸のまわりに回転できる立体とが同じ体積になるようにmの値を定めよ。

【解】

graph-090.png

y=√xy=mxの交点のx座標は

  

交点は(0,0)(1/m²,m)

  

だから

  

(解答終わり)


問題2 図のように、AC=1BC=3とし、DEABを中心とし点Cで外接する2円の共通接線である。∠ABE=60°であることを示し、斜線をつけた部分CDEABのまわりに回転して得られる立体の体積を求めよ。


graph-091.png

【解】

Cを原点Oにとり、A(−1,0)B(3,0)にとる。
A
から直径BEに垂線をおろし、垂線の足をHとする。
四角形ADEHは長方形。

したがって、EH=AD=1

よって、

  

AD=4だから

  

Ex座標は

  

Dx座標は

  

Dy座標は

  

直線の傾きは

  

したがって、直線DEの方程式は

  

以上のことより、求めるべき体積V

  


(解答終わり)


タグ:微分積分

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