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対数関数の微分と凹凸 [ネコ騙し数学]

対数関数の微分と凹凸


対数関数の微分の公式は

  


早速、問題を。


問題1 y=logxの凹凸を調べよ。

graph-140.png

【解】

  

したがって、対数関数y=logxは上に凸である。

(解答終わり)



問題2 曲線y=xlogxのグラフを書け。

【解】

y=f(x)=xlogxとする。

  

f'(x)=0になる点は

  

f''(1/e)=e>0だから、x=1/eのときに極小で、極小値は

  

f''(x)>0だから、y=xlogxは下に凸。

よって、グラフは以下のとおり。


graph-141.png


(解答終わり)


ちなみに、

ロピタルの定理を使うと
  

ロピタルの定理は使いたくないので、急がば廻れということで、次の問題を。


問題3 次の問いに答えよ。

(1) x>0ならば2√x>logxであることを証明せよ。

(2) 次の極限値を求めよ。

  

【解】

(1)

  

とする。

  

したがって、f(x)x=1のとき極小値をもつ。

  

よって、

  

graph-142.png


(2) logxは単調増加なので、x>1ならば、

  

よって、x>1のとき

  

(1)より、x>1ならば

  

で、

  

よって、ハサミ打ちの定理より

  

(解答終わり)

t=1/xとおくと、x→+0のとき、t→+∞

ということで、

  

と、ロピタルの定理を使わなくても、この極限を求めることができる。


問題4

(1) 関数

  

の増減、極値、凹凸、変曲点を調べてグラフを書け。

(2) (1)の結果を用いて、e<α<βのとき不等式

  

が成り立つことを証明せよ。

【解】

(1)
  

したがって、x=eのとき、極大値

  

f''(x)=0の解を求めると

  

凹凸に関しては、x>0だから、f''(x)の符号は分子の2logx−3を調べればよい。

logxは単調増加だから、のときf''(x)<0だから上に凸、のときf''(x)>0だから下に凸。

よって、

  

が変曲点である。

graph-143.png


(2) は、x>eで減少関数だから、e<α<βならば

  


ここで、技を使う。


x<eで増加関数。

e<α<βだから、

  

よって、
  tai-siki-05.png

よって、

  

である。

(解答終わり)


(2)の後半の技を使いたくないというヒト、こんな技は思いつかないというヒトは、

e<α<βのとき

  

を証明する。

問題2より、、y=xlogxx>1/eで単調増加。

  

とすればよい。


タグ:微分積分

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