対数関数の微分と凹凸 [ネコ騙し数学]
対数関数の微分と凹凸
対数関数の微分の公式は
早速、問題を。
【解】
したがって、対数関数y=logxは上に凸である。
(解答終わり)
問題2 曲線y=xlogxのグラフを書け。
【解】y=f(x)=xlogxとする。
f'(x)=0になる点は
f''(1/e)=e>0だから、x=1/eのときに極小で、極小値は
f''(x)>0だから、y=xlogxは下に凸。
よって、グラフは以下のとおり。
(解答終わり)
ちなみに、
ロピタルの定理を使うとロピタルの定理は使いたくないので、急がば廻れということで、次の問題を。
問題3 次の問いに答えよ。
(1) x>0ならば2√x>logxであることを証明せよ。(2) 次の極限値を求めよ。
【解】
(1)
とする。
したがって、f(x)はx=1のとき極小値をもつ。
よって、
(2) logxは単調増加なので、x>1ならば、
よって、x>1のとき
(1)より、x>1ならば
で、
よって、ハサミ打ちの定理より
(解答終わり)
t=1/xとおくと、x→+0のとき、t→+∞。
ということで、と、ロピタルの定理を使わなくても、この極限を求めることができる。
問題4
(1) 関数の増減、極値、凹凸、変曲点を調べてグラフを書け。
(2) (1)の結果を用いて、e<α<βのとき不等式
が成り立つことを証明せよ。
【解】
(1)したがって、x=eのとき、極大値
f''(x)=0の解を求めると
凹凸に関しては、x>0だから、f''(x)の符号は分子の2logx−3を調べればよい。
logxは単調増加だから、のときf''(x)<0だから上に凸、のときf''(x)>0だから下に凸。
よって、が変曲点である。
(2) は、x>eで減少関数だから、e<α<βならば
ここで、技を使う。
はx<eで増加関数。
e<α<βだから、よって、
よって、
である。
(解答終わり)
(2)の後半の技を使いたくないというヒト、こんな技は思いつかないというヒトは、
e<α<βのときを証明する。
問題2より、、y=xlogxはx>1/eで単調増加。
とすればよい。
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