三角関数の接線の問題 [ネコ騙し数学]
三角関数の接線の問題
三角関数の微分公式
問題1 0≦x<2πの区間において、y=a−cos2xがy=2sinxのグラフと接するように、定数aの値を定めよ。
【解】2曲線y=a−cos2xとy=2sinxの接点Pの座標を(x₁,y₁)とすると、この2曲線が接するのだから
さらに、接点Pにおけるy=a−cos2xとy=2sinxの微分係数が等しい。
y=a−cos2xとy=2sinxの導関数を求めると
x=x₁における微分係数が等しいので
0≦x<2πでcosx₁=0を解くとx₁=π/2、3π/2であり、sinx₁=1/2の解はx₁=π/6、5π/6。
よって、x₁=π/6、π/2、3π/2、5π/6。
①よりx₁=π/6のとき、a=3/2。
x₁=π/2のとき、a=1。
x₁=3π/2のとき、a=−3。x₁=5π/6のとき、a=3/2。
よって、aの値は3/2、1、−3である。曲線y=f(x)とy=g(x)がx=aで接する条件は、
また、正弦関数の2倍角の公式
を使っている。
問題2 曲線y=sinx(0≦x≦2π)の接線がx軸およびy軸と交わる点をA、Bとし、原点をOとするとき、線分OA、線分OBの長さの比が√2:1になる場合の接点の座標を求めよ。
【解答】
接点Pを(x₁,sinx₁)とすると、y'=cosxだから、接線の方程式は
よって、
この方程式を0≦x₁≦2πの条件で解くと、
したがって、接点Pは
(解答終わり)
(※) OB/OAは直線の傾きの絶対値に等しい。
A(a,0)、B(0,b)とすると、OA=|a|、OB=|b|。そして、この2点を通る直線の傾きmは
m=cosx₁だから、
(※終わり)
問題3 関数y=tanxのグラフと、原点におけるそれの接線と交点の任意のひとつのx座標をaとする。このとき、関数y=sinxのグラフ上のx=aでこれに接する接線は原点を通ることを証明せよ。
x=0におけるy=tanxの接線の方程式はy=x。
y=tanxとy=xの交点の一つのx座標をaとすると、
x=aにおけるy=sinxの接線の方程式は、y'=cosxだから、
x=0のとき
よって、x=aにおけるy=sinxの接線は原点を通る。
(解答終わり)