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平面上を動くの運動2 [ネコ騙し数学]

平面上を動くの運動2


前回に引き続き、平面上の運動に関する問題を解くことにする。


前回より問題の難易度は少し上がりますが、基本的に、目くらましの、ただの計算問題!!


問題1 x軸上を一定の速さで運動する点Pがある。y軸上の定点Aから見るとき、APの角速度はAP²に反比例することを証明せよ。


fig-100.png

【解】

A(a,0)P(x,0)、さらに、∠OAP=θとすると、

  

これをtで微分すると、

  

で、

  

よって、

  


したがって、APの角速度はAP²に反比例する。

(解答終了)


問題2 平面上を運動する点Pの座標を(x,y)とし、時間tとの間に

  

なる関係が成立するものとする。

(1) 原点と点Pとの距離は時間に関係なく一定であることを示せ。

(2) 点Pが点(1,1)を通過してからはじめてx軸に到達するまで何秒かかるか。

【解】

(1) 原点と点Pの距離は

  

tで微分すると、

  

よって、原点と点Pとの距離は時間に関係なく一定である。

(2)

  

よって、この運動は原点Oを中心とする等速円運動。

fig-101.png

円の半径rは、点(1,1)がこの円周上にあることから

  

また、点(1,1)での速度は

  

だから、反時計回りの運動で、速さは

  

(−√2,0)に到達するまで

  

だけ移動するので、要する時間は

  


(解答終了)


問題3 Oを原点とする座標平面上で、点A(2,1)B(−2,1)を終点とするベクトルをそれぞれとする。時刻をtであらわすとき

(1) ベクトル

  

の終点はどのような曲線をえがくか。

(2) 上の点Pの速さの最大値、最小値を求めよ。

【解】

(1)

  

よって、

  

したがって、楕円

  

をえがく。

(2)

  
速さは

  

したがって、

最大値 4√2π (sin4πt=1のとき最大)

最小値 2√2π (sin4πt=−1のとき最小)

(解答終わり)


(1)で行っているのは、

  

という連立方程式を行列を使ってsin2πtcos2πtについて解き、その後、sin²2πt+cos²2πt=1に代入しているだけ。

①+2×②から

  

×②−①から

  

と解いたほうがずっと楽。

問題がベクトル的だったので、行列を使っただけです。


タグ:微分積分

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