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ワンポイントゼミ17 [ネコ騙し数学]

ワンポイントゼミ17


これからしばらく積分の計算方法についての記事が続くので、それを補う形で、応用的な問題をワンポイントゼミで解くことにする。



問題 y=f(x)はすべてのxに対し、0<y<1かつを満足し、であるとする。

(1) f(x)を求めよ。

(2) を求めよ。


【考え方】

不定積分

  

を求めるために、まず、被積分関数を部分分数に分解する必要がある。

そこで、まず

  

として、両辺を比較することによって係数ABを求める。

そうすると、

  

これが0<y<1のすべてのyについて成り立つためには、

  

これから、A=1B=−1になり、

  

よって

  

したがって、

  

x=0のときy=2/3だから

  

よって

  


(2)のx→∞の極限を求めるにあたって、次のことに注意が必要。

a<0のとき

  

a=0のときになるので

  

a>0のとき

  

したがって、

  

は、

a<0のとき1

a=0のとき2/3

a>0のとき0

になる。

これをまとめて、解答を作ればよい。


不定積分(数学3) [ネコ騙し数学]

不定積分(数学3)


§1 不定積分とは


関数f(x)に対して、導関数F'(x)f(x)に等しい、すなわち、

  

である関数F(x)を関数f(x)原始関数または不定積分といい、

  

であらわす。

また、不定積分を求めることをf(x)積分するという。


F(x)f(x)の不定積分の1つ、Cを定数とすると、

  

だから、F(x)+Cf(x)の不定積分である。

逆に、f(x)の任意の不定積分をG(x)とすると、

  

よって、f(x)の不定積分の一つをF(x)Cを任意の定数とすれば、f(x)のすべての不定積分は

  

であらわされ、この定数C積分定数という。

 


§2 不定積分の基本公式


f(x)g(x)をそれぞれF(x)G(x)の導関数とすると、F'(x)=f(x)G'(x)=g(x)だから、

  

これより、積分定数Cを省略し

  

が成立する。

また、

  

さらに、

  

指数関数については

  


三角関数については

  


§3 簡単な計算問題


問1 次の不定積分を求めよ。

  

【解】
  

(解答終わり)



この問題の(4)のような分数関数の積分では、一度、部分分数に分解して計算をするとよい。


問題2 次の不定積分を求めよ。

  

【解】
  

(解答終わり)


(2)では、3角関数の半角公式

  

が使われている。

タグ:微分積分

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