SSブログ

定積分の漸化式 [ネコ騙し数学]

定積分の漸化式


問題1

  tsz-01.png

(1) I₁を計算せよ。

(2) 次の不等式を証明せよ。

  

(3) n>2のとき

  

を証明せよ。

【解】

(1)

  


(2) 0≦x≦1だから1≦1+x²≦2

よって、

  

ゆえに、

  tsz-02.png


(3)

  

(解答終了)


少し説明すると、(1)の積分では

  

を使っている。

この場合、f(x)=1+x²とすると、f'(x)=2xになるので、

  

t=1+x²とおくと、dt/2=xdxx=0のときt=1x=1のときt=2だから、

  

と、置換積分を使って計算をしてもよい。

(2)では、a≦x≦bにおいて、f(x)≦g(x)ならば、恒等的にf(x)=g(x)でなければ

  

を使っている。

また、

  

かつ、

  

だから、

  

である。

 


問題2

  

を示し、nが正の整数であるとき、この積分の値を求めよ。

【解】

  
とおくと、dx=-dθx=0のときθ=π/2x=π/2のときθ=0

よって、

  
とすると、

  

よって、nが偶数のとき

  tsz0-5.png

nが奇数のとき

  

I₀I₁を計算すると
  tsz-06.png

したがって、

nが偶数のとき

  

nが奇数のとき

  

(解答終了)

問題2の結果を用いると、

  tsz-07.png

と簡単に計算することができる。



問題3

  

について、

  
を求め、それを利用して、nが正の整数のときのを求めよ。

【解】
  

ここで、

  

したがって、

  

nが奇数のとき

  

nが偶数のとき

  

(解答終了)
タグ:微分積分

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。