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第2回 数列の極限の計算(基本) [ネコ騙し数学]

第2回 数列の極限の計算(基本)


問題を具体的に解くことによって、数列の極限の計算法を学ぶことが今回の目的。


問題1 次のような一般項を持つ数列の極限を求めよ。

sk-02-01.png

【考え方】

このタイプの極限の計算は、最高次の項をくくりだすとよい。

たとえば、(1)のばあいは、

  

n→∞のとき

  

になるので、

  

になる。


(2)の場合は、分子分母の最高次のをくくりだす分母、分子でくくり出すとよい。

  sk-02-02.png

n→∞のとき1/n²→0だから、

  

したがって、極限の公式
  sk-02-03.png

より、

  sk-02-04.png

となる。

【解】

(1)
  

n→∞のとき

  

だから、

  


(2)

  sk-02-05.png

n→∞のとき

  

よって、

  


(3)

  sk-02-06.png

n→∞のとき

  

だから、
  sk-02-07.png

したがって、

  


(4) 0≦cosnx|≦1だから

  

n→∞のとき

  

だから

  

よって、

  

(解答終了)


問題2 次の極限値を求めよ。

sk-02-08.png

【考え方】

(1) 分母分子で最大の項はだから、これで分母分子を割ると

  sk-02-15.png

0<2/3<10<1/3<1だから、n→∞のとき

  

したがって、
  sk-02-09.png

つまり、

  


(2) これは次のように
  
の有理化をするとよい。

  

nで分母分子を割ると

  

n→∞のとき

  

したがって、
  sk-02-11.png

よって、

  


これをまとめて解答を作ればよい。


今回は基本だけで、次回はより複雑な数列の極限を求めることにする。


計算問題だけでは単調なので、最後に次の問題を解くことにする。



問題3 数列
  

  
の関係を満たすとき、次の極限を求めよ。

  

【解】

(1)

  

n→∞のとき
  sk-02-12.png

つまり、


(2)

  

で、
  sk-02-13.png

したがって、

  sk-02-14.png


(3) (2)より

  

したがって、

  

つまり、

  

(解答終了)
タグ:極限 数列

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