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第13回 漸化式で表された数列の極限4 隣接する3項の場合 [ネコ騙し数学]

第13回 漸化式で表された数列の極限4 隣接する3項の場合


隣接する3項の漸化式の一般形は

  

2次方程式t²+pt+q=0の実数解をαβとすると、2次方程式の解と係数の関係から

  

となるので、(1)は
  z-04-01.png

と変形できる。

(2)は数列が初項a₂−βa₁、公比αの等比数列であることを表すので、

  

(3)は数列が初項a₂−αa₁、公比βの等比数列であることを表すので、

  

(4)−(5)は

  

α≠βならば、(6)をα−βで割ることによって、一般項を得ることができる。

α=βのとき、

  

両辺をで割ると

  

よって、

  


では、問題を。


問題1 次のように定められた数列についてを求めよ。

z-04-03.png

【解】

(1)
  z-04-04.png

よって、

  z-04-05.png

また

  z-04-06.png

②−①は

  z-04-07.png


(2)

  

の両辺の対数をとると、
  z-04-08.png

とおくと、①は

  

よって、
  

また、

  z-04-10.png

③−②


(解答終了)



問題2

  

で定義される数列について次の問いに答えよ。

(1) はどんな数列か。

(2) n項までの和を求め、を求めよ。

【解】

(1)

  

の両辺の対数をとると、

  

とおくと
  

よって、は初項b₁=log2、公差−log2とする等差数列。

したがって、

  z-04-12.png

(2)

  z-04-13.png

(解答終了)


問題3

(1) 数列、1,2,3,5,8,13,21,34,・・・はどんな規則でできているか。その規則を式であらわせ。

(2) 上の数列の第n項を第n+1項で割ったものをとおくとき、を求めよ。

【解】

(1)

  


(2)

  

両辺をで割ると、

  

よって、
  z-04-14.png

で、

  

とおき、これを解くと

  z-04-15.png

となるので、あらためて

  

とおいて、①の両辺をαで引くと
  z-04-16.png

だから

  

で、

  

よって、

  

したがって、

  

よって、

  

(解答終了)

ちなみに、問題3に出てくる数列をフィボナッチ数列という。


タグ:極限 数列

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