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確率の初歩8 問題編3 [ネコ騙し数学]

確率の初歩8 問題編3


問題1 熊を射ちに行った猟師がある。ねらった銃弾が命中する確率が1/3であるとすると、何発かの弾丸を射って、少なくとも1発命中する確率が0.9以上にするには、何発射てばよいことになるか。

ただし、とする。

【解】

n発中少なくとも1発命中する事象は、n発全弾外す事象の余事象である。

ねらった銃弾が命中しない確率は

  

したがって、n発全弾が命中しない確率は

  

したがって、n発中射った弾が少なくとも1発命中する確率は

  

これが0.9以上にならばよいので

  

両辺の常用対数を取ると

  

よって、6発。

(解答終了)



問題2 ある高等学校で生徒の血液型を調べたら、O型の者が30%、A型の者が40%であった。この高等学校の生徒3人を無作為に選び出すとき、次の確率を求めよ。

(1) 少なくとも1人がA型である確率

(2) 2人がA型で1人がO型である確率

(3) 1人がA型、1人がO型、残りの1人がA型でもB型でもない確率。

【解】

(1) 3人ともA型でない確率は

  

よって、少なくとも1人がA型である確率は

  


(2) 3人の内、2人がA型、1人がO型である順列の数は
  

だから、3通り。

したがって、2人がA型で1人がO型である確率は

  


(3) 1人がA、1人がO型、1人がA型でもO型でもない順列の数は3=6

したがって、この確率は

  

(解答終了)

(2)、(3)の補足説明をする。


(2) 選んだ3人が(A,A,O)の順だとする。生徒数が多ければ1人くらい抜き出しても、生徒に占めるA型の生徒の割合はほとんど変わらない、等しいとみなすことができる。

したがって、この確率は

  

と考えることが可能。

この他に、(A,O,A)、(O,A,A)の2通りがあり、それぞれの確率が

  

となる。

つまり、①を3倍したものがこの確率になるというわけ。


(3)は、A(割合0.4)、O(割合0.3)確率、AでもOでもない人(割合0.3)の並び、順列が3!=6通りあるので

  

を6倍したものが、その確率となる。

 


問題3 20歳の男子が30年以上生存する確率を2/3として、20歳の男子4人のうち、3人以上が30年以上生存する確率を求めよ。

【解】

4人のうち3人が30年以上生存する確率P₃

  

4人が30年以上生存する確率P₄

  

したがって、4人のうち3人以上が30年以上生存する確率は

  

(解答終了)

 


問題4 nn≧2)個の正しく作られた硬貨を同時に投げるとき、”すくなくともn−1個裏が出る”という事象をA、”すくなくとも1回表が出るが全部表でない”という事象をBとし、AかつBという事象をA∩Bとあらわすことにする。

(1) を求めよ。

(2) 事象ABが独立、従属であるときの自然数nを求めよ。

【解】

(1) 事象Aは表が0または1個出る事象だから

  

また、事象Bは、”n個が全部裏”または”n個全部が表”である事象の余事象。

n個すべてが表、裏である確率は

  

したがって、事象Bの確率は

  

事象A∩Bn個のうちの1個が表である事象だから、その確率は

  


kaku-10.png(2) 事象Aと事象Bが独立である必要十分条件は

  

したがって、

  

よって、n=3のとき、ABは独立。

nが3以外のとき、ABは従属。

(解答終了)


タグ:確率

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