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ネムネコ、地球をぶん投げる!! 「ねこ騙し数学」の記事をご紹介 [ネコ騙し数学]

数学関係の記事としては珍しく大人気なので、ネムネコの数学専門ブログである「ねこ騙し数学」のこの記事をご紹介!!


ネムネコ、地球をぶん投げる!!


思うところがあり、惑星の軌道計算をしてみた。

これがその計算結果。


earth0.png


この計算結果を見て、「ただの円じゃないか」と文句をつけるに違いない。

その確信があるにゃ。

しかしだね、これは次の連立微分方程式

  

を数値的に計算した計算結果。

ニュートンの万有引力と運動方程式をもとに、4次のルンゲ=クッタ法を用いて計算したものなんだケロよ。
舐めてもらっては困るにゃ。


計算の条件は、μ=1とし、初期条件として、(x,y)=(0,1)x方向の速度u=−1y方向の速度v=0としてシミュレーションしたもの。

この条件では、遠心力と重力が釣り合っているので、図のように綺麗な円を描く。

しかし、水平方向にu=−1.4にすると、楕円機動をえがく。


earth-01.png

そして、u=−1.5にすると、太陽系から脱出してしまう。2度と戻ってくることはない。

earth3.png


理論通りだにゃ。u²+v²>2を越すと、太陽の引力を振り切り太陽系を脱出できることまで正確に再現している。


この問題を解くだけための特化したプログラムで汎用性はないのだけれど、バタバタバタとプログラムを作り解かせてみたにゃ。


最初、「この程度の問題ならば、2次のルンゲ=クッタ法で十分解けるだろう」と考えて2次精度のルンゲ=クッタ法で最初のu=−1で計算してみたのだけれど、少しずつ運動エネルギーを失い、太陽へと徐々に落ちてゆくんだケロ(^^

これではいけないということで、これを4次精度のルンゲ=クッタ法に急遽変更。

earth-04.png

上の図は円に見えるかもしれないけれど、回転するたびに微妙に円軌道からずれていて、そのため、線が太くなっている。


計算に使用したプログラムを含めて、近日、公開するにゃ。

乞う、ご期待だにゃ。





参考までに、x=0,y=1の地点からu=−cos45°v=sin45°の速度で地球をぶん投げたときの軌道を以下に示す。


earth5.png

比較対象のために、円軌道もあわせて描かせている。

地球をぶん投げる速さで同じでも、投げ出す角度が水平――正確に言うと、半径に対して直角――じゃないと、このときは楕円軌道を描くんだケロよ。





こんな解法を思いつくものか!! [ネコ騙し数学]

こんな解法を思いつくものか!!


問題 AB=2ACかつBC=30(cm)である。△ABCの面積の最大値を求めよ。

sankaku-menseki-saidai-02.png【解】

ABAC=2:1であるから、∠Aとその外角の2等分線が辺BCまたはその延長と交わる点をそれぞれDEとする。

 DEDCEBEC=2:1

またBC=30(cm)より、

 ED=20(cm)

 BE=60(cm)

 DE=40(cm)

DAE=∠Rであるから、Aは直径DEの円周上にあり、BCに垂直なこの半径をA₁とすれば、AA₁にあるとき、△ABCの面積は最大で、最大値は300(cm²)である。

(解答終)

何とも鮮やかな解答。

日常的に初等幾何学に接している人、あるいは、初等幾何を得意とする人ならばこうした解答を思ういつく人もいるのかもしれないけれど、
しかし、
こんな解法をそうそう思いつくものか!!

ということで、別な方法で解いてみる。


【別解】

menseki-saidai-prob01.pngAC=xとすると、問題の条件AB=2ACよりAB=2x

三角不等式より

  

面積をS、∠BACθとおくと、

  

余弦定理より

  

S>0だから、Sが最大⇔が最大となるので、

  

したがって、x²=500、つまり、x=√50010<√500<30)のとき、最大となり、最大値は90000。

よって、Sx=√500のとき最大で、最大値は300である。

(別解終了)
sankaku-menseki-saidai-01.png

  


となるので、これを微分して極値を求めてもいいけれど、これは少し計算が面倒なので、直接Sの最大値を求めよりはの最大値を求めたほうが計算はずっと楽でしょう。


ちなみに、Sのグラフは右の図になる。


タグ:初等幾何

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