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漸近線 [ネコ騙し数学]

漸近線

 

曲線上の点が原点から限りなく遠ざかっていくとき、その点からの距離が限りなく0に近づく直線を漸近線という。

 

graph-134.png
グラフから明らかなように、この曲線は、x→1+0のときy=+∞y→1−0のときにy=−∞だから、この曲線上の点(x,f(x))は、xが1に近くづけば近づくほど原点からの距離が限りなく大きくなって、かつ、直線x=1に近づくので、x=1はこの曲線の漸近線である。

また、同様に、x→±∞のときだから、この曲線は直線y=xに限りなく近づいていくから、y=xも漸近線である。

 

曲線y=f(x)の漸近線がy軸に平行な漸近線y=aについては、が成立するかどうかを調べればよい。

 

次に、曲線y=f(x)の漸近線がy軸に平行でなく、直線y=mx+nに近づく場合について考える。

曲線y=f(x)上の点P(x,y)から直線y=mx+nにおろした垂線の足をQとする。
graph-135.png

このとき、線分PQの大きさは

x→±∞のとき、PQ→0だから

よって、

 

したがって、

である。

特に、m=0のとき、より、が漸近線となる。

 

問 次の漸近線を求めよ。

【解】

(1)
graph-136.png

したがって、

よって、y=xは漸近線。

また、

だから、x=0も漸近線。

したがって、漸近線はy=xx=0

 

(2)
graph-137.png

 

よって、y=x+3が漸近線。

x=0も漸近線。

したがって、漸近線はy=xx=0である。

(解答終わり)

 

だが、上の問題は、必ずしもこのように解く必要はなく、

(1)であれば、

x→±∞のとき、1/x→0になるので、y=x+1/xy=xに限りなく近づいてゆくことから、y=xが漸近線であることが分かる。


同様に、(2)の場合、

x→±∞のとき、カッコの中が限りなく0に近づくので、y=x+3が漸近線になることがすぐにわかる。

 


タグ:微分積分

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