SSブログ

積分形式のテーラーの定理 [ネコ騙し数学]

積分形式のテーラーの定理

 

関数f(x)は区間I級で、ab∈Iとする。

このとき、

  

が成立する。

この式の右辺を部分積分すると、

  

同様に部分積分すると

  

したがって、

  

さらに、同様にこの操作を続けてゆくと、

  

を導くことができる。

これが、積分形式のテーラーの定理である。

 

微分形式のテーラーの定理は、

  

したがって、積分形式と微分形式のテーラーの定理とではラグランジュの剰余項の表現が異なっている。問題は、この2つが同じものかどうかであろう。

 

積分の第1平均値の定理

関数f(x)g(x)は閉区間[a,b]で連続、かつ、g(x)≧0とする。このとき、

  

が成り立つξが少なくとも1つ存在する。

 

a<bのとき、[a,b]だから、積分の第1平均値の定理より

  

となり、剰余項の表現形式が積分形式と微分形式と異なるもので、同一の定理であることが理解してもらえるのではないだろうか。

 

定理 (積分形式のテーラーの定理)

f(x)が区間I級、a∈I、任意のa∈Iに対し、

  

である。

特に、fI級で、任意のx∈Iならば、任意のx∈I

  

である。

 


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。