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第13回 高階の全微分と2変数のテーラーの定理 [ネコ騙し数学]

第13回 高階の全微分と2変数のテーラーの定理

 

§1 高階の全微分

 

z=f(x,y)の第一階の全微分
  

において、が微分可能ならば、xyに関するdzの全微分d²zを得る。すなわち、h=dxk=dyとおけば、

  

同様に、

  

一般に

  

となる。

これを

  

と略記するとよい。

 

 

§2 2変数関数のテーラーの定理

 

定理 (2変数関数のテーラーの定理)

z=f(x,y)が点(a,b)の近傍で級であるならば、この近傍内にある(a+h,a+k)において

  

ここで、

  

である。

【証明】

  

とおくと、F(t)級の関数だから、1変数のテーラーの定理より

  

ここで、x=a+hty=b+ktとおくと、合成関数の微分法から

  

したがって、証明すべきことは

  

である。

n=1のときは成立する。

n=m–1まで成り立つとすると、

  

よって、証明された。

(証明終了)

  

特に、n=2のとき、

  

 


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