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2次曲線の標準化の例 [ネコ騙し数学]

2次曲線の標準化の例

 

2次曲線の方程式の一般形は

  

×3の対称行列を用いると、

  

となる。

なのだが、座標軸の回転に関係する部分は、(1)の2次の項(の係数)だけなので、それに対応する対称行列

  

について、まず考える。

 

 

問題1 次の2次曲線を標準形にせよ。

  

【解】

  

とすると、固有方程式は

  

5x^2-6xy+ 5y^2-14x+2y - 3=0.pngt=2のとき、

  

t=8のとき

  

だから、大きさが1の固有ベクトルは、

  

これは、基本ベクトル

  

を反時計回りにθ=45°=π/4(rad)回転させたものだから、

  2ji-h-siki-001.png

これをに代入すると、

  

ここで、さらに

  

と座標変換すると、

  

よって、この曲線は楕円である。

(解答終)

 

これは図形や点を原点まわりに45°回転させるのではなく、x軸、y軸を45°回転し、それを新しいx'軸、y'軸とする主軸変換、座標変換!!

そのため、

  2ji-h-siki-002.png

となっている。

①式は

  2ji-h-siki-003.png

と書き換えられるので、高校で習う1次変換とは違うことに注意!!

 

これ以上余計なことを書くと混乱させるだけだから、これ以上は書くまい。

 

 

問題2 次の2次曲線を標準化せよ。

  

x^2-2xy+y^2+2x-6y=0.png【解】
とおくと、

  

よって、行列Aの固有値はt=0,2

t=2のとき

  

t=0のとき

  

したがって、行列Aの大きさ1の固有ベクトルは、

  

これは基本ベクトル

  

を45°時計回りに回展させたものだから、

  

とし、x²–2xy+y²+2x–6 y=0に代入すると、

  

さらに、

  

と変換すると、

  2ji-h-siki-004.png

となり、この曲線は放物線である。

(解答終)

 


タグ:数学基礎

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