2次曲線の標準化の例 [ネコ騙し数学]
2次曲線の標準化の例
2次曲線の方程式の一般形は
3×3の対称行列を用いると、
となる。
なのだが、座標軸の回転に関係する部分は、(1)の2次の項(の係数)だけなので、それに対応する対称行列
について、まず考える。
問題1 次の2次曲線を標準形にせよ。
【解】
とすると、固有方程式は
t=8のとき
だから、大きさが1の固有ベクトルは、
これは、基本ベクトル
を反時計回りにθ=45°=π/4(rad)回転させたものだから、
これをに代入すると、
ここで、さらに
と座標変換すると、
よって、この曲線は楕円である。
(解答終)
これは図形や点を原点まわりに45°回転させるのではなく、x軸、y軸を45°回転し、それを新しいx'軸、y'軸とする主軸変換、座標変換!!
そのため、
となっている。
①式は
と書き換えられるので、高校で習う1次変換とは違うことに注意!!
これ以上余計なことを書くと混乱させるだけだから、これ以上は書くまい。
問題2 次の2次曲線を標準化せよ。
よって、行列Aの固有値はt=0,2。
t=2のとき
t=0のとき
したがって、行列Aの大きさ1の固有ベクトルは、
これは基本ベクトル
を45°時計回りに回展させたものだから、
とし、x²–2xy+y²+2x–6 y=0に代入すると、
さらに、
と変換すると、
となり、この曲線は放物線である。
(解答終)
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