偏微分の簡単なドリル [ネコ騙し数学]
最近、2次曲線を取り上げ、肝心の偏微分の記事をブログにアップしていない。
そこで、お前らに一つ尋ねるけれど、次の偏微分くらいは簡単に求められるんだろうな。
問題 次の関数を偏微分しなさい。
次の定理を使うと、比較的簡単に上の関数の偏微分を求めることができる。
定理 関数f(u)が微分可能で、u=φ(x,y)が偏微分可能ならば、
である。
ただ、この定理を使って実際に計算する場合は、公式(A)よりも、z=f(u)とおき、
を使ったほうが間違いにくいのだろう。
(1)の場合は、z=f(u)=√u、u=x²+y²とすると、
だから、
になる。
(2)の場合、とおけば、
だから、
になる。
なお、
2次曲線の離心率 [ネコ騙し数学]
2次曲線の離心率
放物線の定義は、「直線(準線)と直線上にない定点(焦点)との距離が等しい点の軌跡」であり、これは「準線からの距離と焦点からの距離の比が1:1である点の軌跡」と言い換えることができる。
そこで、これをさらに一般化し、
「準線からの距離と焦点からの距離の比が1:eである点の軌跡」
について考えることにする。
準線をy軸とし、焦点Fの座標を(c,0)とすると、点P(x,y)と準線との距離は|x|、焦点Fと点Pとの距離はになるので、
この両辺を2乗すると、
e=1のときは
e≠1のとき
0<e<1のとき、e²–1<0だから
e>1のとき
したがって、
0<e<1のとき楕円、e=1のとき放物線、e>1のとき双曲線である。
楕円、双曲線の中心が原点に一致するよう、x軸方向に平行移動すると、(3)式は
したがって、楕円
の離心率eは、
から
と求められる。
また、このとき、(4)式は
となるので、双曲線の離心率eは
から
と求められる。