直交曲線群 [ネコ騙し数学]
直交曲線群
パラメータc、1個の平面曲線群
のすべての曲線に一定の角度αで交わる曲線を等角直線といい、とくにα=±π/2(α=±90°)のとき直交曲線という。
微分方程式
で与えられる曲線群に対する直交曲線群の微分方程式は
である。
曲線y=φ(x)に点P(x,y)でy=ψ(x)で直交するとすると、すなわち、点Pにおけるy=φ(x)とy=ψ(x)の接線が直交するとすると、この曲線の接線の傾きφ'(x)とψ'(x)の積は−1。
したがって、
(1)に代入すると、
ここで、改めて
とおくと、(1’)は(2)になるというわけ。
例題 放物線y=ax²(a≠0の任意実数)に直交する曲線群の方程式を求めよ。
をxで微分すると、
①×2−②×x
x≠0とすると、
曲線y=ax²に点P(x,y)における曲線の傾きをとすると、
xy≠0のとき、
したがって、
xy=0のとき、y=ax²はx軸に接するからy=0は直交する曲線になる(特異解)。
したがって、とy=0が直交曲線群である。
(解答終)
y=ax²を、
x≠0のとき
と変形し、さらに、この両辺をxで微分し
として、aを消去することもできる。
問題 次の曲線群と直交する曲線群を求めよ。
【解】
の両辺をxで微分すると、
P(x,y)においてxy=kに直交する曲線の勾配をdy/dxとすると、
(2)
の両辺をxで微分すると、
y–1≠0のとき
P(x,y)においてxy=kに直交する曲線の勾配をdy/dxとすると、
を変数分離法で解くと、
y=1は円群x²+y²+2x–2y+C=0に直交し、これは①のa=0の場合(特殊解)(※)。
x=−1も円群x²+y²+2x–2y+C=0に直交する(特異解)。
(解答終)