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微分方程式の解法のまとめ3(演算子法) [ネコ騙し数学]

微分方程式の解法のまとめ3(演算子法)

 

定数係数のn階非同次線形微分方程式

  pde3-001.png

は、次の微分演算子

  pde3-002.png

を用いると、形式的に

  pde3-003.png

となる。

さらに、微分演算子Dの多項式を

  

とおけば、定数係数のn階非同次線形微分方程式は

  

と表される。

そこで、を満たす関数y

  

と定義する。

すると、

  

であるから、定義から

  

となる。

また、次の定理が成り立つことも明らかであろう。

 

定理(線形性) αβを定数とするとき、

  

である。

 

基本公式

  

 

さらに、φ(D)の逆演算子に関しては次の公式が成り立つ。

  pde-005.png

特に、φの多項式、すなわち、φ(D²)のとき

  pde3-006.png

 

問 次の微分方程式を解け。

【解】

(1) 特性方程式φ(r)

  

だから、右辺を0とした同次方程式の一般解y₁

  

微分方程式より、特殊解y₀

  

したがって、この微分方程式の解は

  

 

(2) 特性方程式は

  

よって、同次方程式の一般解は

  

特殊解は

  pde3-008.png

したがって、この微分方程式の一般解は

  

 

(3) 特性方程式は

  

したがって、同次方程式の一般解は

  

非同次方程式(D²+4)y=sinxより、特殊解は

  

ここで、とおくと、公式(4')より

  

よって、一般解は

  

 

(4) 特性方程式は

  

よって、同次方程式の一般解は

  

特殊解は

  

したがって、一般解は

  

(解答終)

 

(4)は

  pde3-020.png

と計算してもよいのだろう、たぶん(^^ゞ。

このように計算すると、特殊解は

  

となる。

 


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