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第7回 テンソルとベクトルの1次関数 [ネコ騙し数学]

第7回 テンソルとベクトルの1次関数

 

ベクトルの成分がベクトルの1次関数

  

によって表されるとき、ベクトルはベクトル1次ベクトル関数という。

すなわち、

  

 

問題1 をテンソル、をベクトルとすれば、

  ten7-000.png

はベクトルである。

【解】

  

とおく。

直角座標の変換によって、になるとする。

  

に、

  

を代入すると、

  

ゆえに、はベクトルである。

(解答終)

 

問題2 9個の数の組とするとき、任意のベクトルに対し、つねに

  ten7-000.png

がベクトルならば、はテンソルである。

【解】

  

とおく。

直角座標の変換によって、になるとすれば、

  

ところで、

  

また、の両辺にを掛け、j=13について加えれば、

  ten7-001.png

よって、(3)は

  

(2)と(4)より

  ten7-002.png

上式は任意のベクトルについて成立するので、

  ten7-003.png

よって、はテンソルである。

(解答終)

 

したがって、

任意のベクトルについて

  ten7-000.png

がベクトルであるとき、9個の数の組はテンソルである、とテンソルを定義することができる。

 

 

問題3 をテンソル、をベクトルとすれば、

はスカラーである。

【解】

とおくと、はベクトル。

よって、

したがって、はスカラーである。

(解答終)

 

がベクトルであるとき、 がスカラーであることは、第5回の問題1で示してある。

 


タグ:テンソル
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