第29回 定積分と級数 [ネコ騙し数学]
第29回 定積分と級数
前回、定積分を使った級数の収束判定法などをご紹介しましたので、その流れで、無限級数の和を定積分を使って求める方法をご紹介します。
あくまで、定積分を使うと簡単に求められる場合があるという話であって、定積分を使えばかならず求められるというわけではないので、この点は注意して欲しいですにゃ。
第26回 定積分は何かの定積分は面積ケロか?で曲線y = f(x) とx軸の間に囲まれている面積を区分求積法を用いて求めたにゃ。
この方法を無限級数の和に応用するというものですにゃ。
区分求積法を用いると、
区間[a,b]における y = f(x) とx軸のと間の面積は
になりますにゃ。
nは[a,b]の分割数で、Δxは等分割した幅。
Σという総和記号を使うならば、
③は①、④は②ですにゃ。
これを無限級数の和を求めるのに応用しようというわけですにゃ。
だケロ。
これから、
f(x) = √x とし、[0,1]をn等分した①のタイプだとわかるケロ。
だにゃ。
だから、
となって、
ここで、積分公式
をつかっていますにゃ。
だから、α=1/2として計算すればいいケロ。
では、次の問題。
【問題】 次の極限値を求めよ。
【解答】
となるケロ。
だから、これは②のタイプだけろ。
で、
として、
と考えれば、
となる。
で、
とし
と考えれば、
積分区間の限界、つまり定積分の下端a、上端bをどのように考えるかで、fとgという風に関数の形が若干変わるけれど、答えは同じになるケロ。
なお、ここでは、次の積分公式を
を使っていますにゃ。
なお、u = x+1とおいて、
という置換積分を使っていますにゃ。
ねこ騙し数学は、理系出身者ではなく、
文系の人を対象にしているので、⑨(バカ)丁寧といわれようが、
ですわね~。
と一気にやってもいいけれど・・・。
いつも長いので、今回は軽めにしました。
なお、もっと難しい(?)問題に挑戦したい人は、
【宿題】
【ヒント】
1 ①のタイプ
2 積分の区間は[0,1]か[0,π]
3 積分する関数は、2の区間の取り方によってsin(πx)となるかsinxと変わる
4 sin(πx)ならば置換積分をしなければならないし、
sinxならば、
答えは、2/π です。
なお、
です。
念には念を入れて、
を書き加えよう!!
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