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復習 関数列と関数列の収束 (「数列と級数」からのコピペ(^^ゞ) [ネコ騙し数学]

復習 関数列と関数列の収束

定義域を共通とする関数の集まりがあるとするケロ。その関数の集まりからひとつずつ関数を取り出し第23回 関数列と関数列の収束_htm_m4f5946bb.gifと自然数の番号をつけて並べたものを関数列というにゃ。

より数学的にいうならば、共通の定義域を有する関数に自然数を対応させたもをの関数列といい、第23回 関数列と関数列の収束_htm_277dca7a.gif第23回 関数列と関数列の収束_htm_7414c5d4.gifと書くにゃ。厳密なことをいえば、第23回 関数列と関数列の収束_htm_277dca7a.gif第23回 関数列と関数列の収束_htm_7414c5d4.gifは区別するべきなのだろうけれど、
ねこ騙し数学では同じものとするにゃ。


関数の定義域をDとして、その一点x ∈ D を固定して考えると、第23回 関数列と関数列の収束_htm_7414c5d4.gifは数列と考えることができるケロ。

そして、数列と同じように、関数列第23回 関数列と関数列の収束_htm_7414c5d4.gifの収束や発散、さらに、極限を考えることができるにゃ。

それで、

もし仮に第23回 関数列と関数列の収束_htm_7414c5d4.gifが、∀x ∈ D に対して、ある関数f(x) に収束するとき、第23回 関数列と関数列の収束_htm_40b701ce.gif第23回 関数列と関数列の収束_htm_48c84119.gifと書くんだケロ。

そして、このf(x) 極限関数と呼んだりしますにゃ。

先に言ったように、関数列第23回 関数列と関数列の収束_htm_7414c5d4.gifは、ひとつの点に固定して考えれば、数列と見なせるので、これまで勉強してきた数列の定理は成り立つにゃ。

たとえば、
単調増加(減少)し、有界な関数列は収束するにゃ。
つまり、第23回 関数列と関数列の収束_htm_7414c5d4.gifが定義域内のすべての点、∀x ∈ D

第23回 関数列と関数列の収束_htm_2851b079.gif

が成り立ち、しかも、上に有界、すなわち、第23回 関数列と関数列の収束_htm_60fde2d3.gifとなる実数Mが存在すれば、極限関数f(x) は存在するにゃ。


定理 上に有界な単調増加関数列は各点で収束する。

抽象的な話だとわかりづらいと思うので、例を出すにゃ。

例1 定義域D = [0, 1] 0 ≦ x ≦ 1) とし、第23回 関数列と関数列の収束_htm_mcf0be7a.gifとするとき、これは収束するケロか?


0 ≦ c < 1 
で x = c のとき

第23回 関数列と関数列の収束_htm_m36f9772a.gif

x = 1 のとき

第23回 関数列と関数列の収束_htm_6a66727.gif

となる。

よって、極限関数f(x)

0 ≦ x < 1のとき、f(x) = 0

x = 1 のとき、f(x) = 1

となるケロ。

 

ここで注目してほしいのは、第23回 関数列と関数列の収束_htm_10cfe48a.gifが定義域のすべての点で連続であっても、その極限関数f(x) は連続になるとは限らないということにゃ。

x=0x=1のときは、n = 1, 2, ・・・のすべてに対して、恒等的に第23回 関数列と関数列の収束_htm_m5dd5f2fc.gifなので、これはひとまず放っておいて、0 < x < 1の場合を考えるにゃ。

第23回 関数列と関数列の収束_htm_7414c5d4.gifは数列のようなものなので、第23回 関数列と関数列の収束_htm_7414c5d4.gifとその極限f(x)の間には

  



が成り立つケロ。
このことから、

0 < x < 1 だと、任意の正の数εに対して

第23回 関数列と関数列の収束_htm_5375dfa7.gif

を満たす自然数が存在する、ということになるにゃ。
第23回 関数列と関数列の収束_htm_2d132ad8.gif

ここで、0 < x < 1 だから logx < 0 であることに注意が必要だケロ。

だから、nlogx < logε の両辺をlogx で割ると、不等号の向きが変わるんだにゃ。
第23回 関数列と関数列の収束_htm_mb94de01.gif

となるケロ。

だ・か・ら、mとして

第23回 関数列と関数列の収束_htm_m2afed541.gif

を満たす自然数の最小値を取ればいいだにゃ。

数学的な、お洒落な記号で書けば、

第23回 関数列と関数列の収束_htm_5ea5c4fe.gif

となる。
このような自然数を選べば、
0 < x < 1 
において、すべての正の数εに対して

第23回 関数列と関数列の収束_htm_5375dfa7.gif
となりますにゃ。

ここで[ ] はガウス記号と呼ばれるものにゃ。

ガウス記号[a]は、を越さない最大の整数を表わす記号だにゃ。
たとえば、[1.5] = 1[2] = 2 といった感じになるにゃ。

で、①に注目して欲しいんだけれども、は、数列のときと違ってεだけでは決まらない。
関数列の場合は、このは、一般にεによって定められるんだケロ。

このことを表わすために、m(ε,x) といった表わすことがあるんだにゃ。

問題 –∞ < x < ∞ で定義された

第23回 関数列と関数列の収束_htm_62a6044b.gif

の収束性を調べよ。

【答】

第23回 関数列と関数列の収束_htm_41d091b8.gif

なぜならば、

第23回 関数列と関数列の収束_htm_5ca177c2.gif

だからだケロ。


タグ:複素解析
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