第9回 2乗に比例する関数 [ネコ騙し数学]
第9回 2乗に比例する関数
§ 2乗に比例する関数
2乗に比例する関数yがxの2乗、x²に比例する関数のことで、これは次のように表される。
aを比例定数と呼ぶ。
中学校ではこのように教えるらしい。要するに、もっとも簡単な二次関数のことだケロ。
y=x²のとき、値は、次のようになる。
次のグラフを見れば分かる通り、y=ax²のグラフはy軸について対称であり、また、y=ax²とy=−ax²はx軸について対称である。
知っていると思いますが、x²とは
のことで、たとえば、
である。
変化率
x=x₁とx=x₂のy=ax²の変化率は
となる。
これはもっと簡単になって、
になる。
ここからは逸脱になるけれど、もし、x₂が限りなくx₁に近づけば、
となり、y=ax²のx=x₁における微分係数になる。そして、この値は、y=ax²のx=x₁の接線の傾きである。
あまりに書くことがなかったので、もののついでに書いただけだにゃ。
§ 放物線と直線の交点
y=ax²とy=bx+cの位置関係をあらわすグラフを以下にしめすにゃ。a、b、cの値によって、2点で交わるときもあれば、1点で接するとき、そして、交わったり接したりしない3つの場合がある。
交点のx座標は、
という連立方程式から求められて、
とい二次方程式から求められる。
もっとも、解(実数解)があればだよ、あれば。
中学校では虚数や複素数を数として認めていないからね。この点は重要だケロ。
この流れで一気に解の公式や二次方程式の判別式の話をしてもいいけれど、今はしないにゃ。
問題2 yがxの2乗に比例し、x=2のときy=−12である。このとき、x=−1のときのyの値を求めよ。
【解】y=ax²とする。x=2のとき、y=−12なので、これをy=ax²に代入すると、
よって、x=−1のとき
問題3 y=ax²のグラフが(4,4)を通るとき、次の問いに答えよ。
(1) aの値を求めよ。
(2) xの値が4から6まで増すときの変化の割合を求めよ。【解】
(1) y=ax²が(x,y)=(4,4)を通過するので、
(2) 変化の割合は
変化の割合は、⑨を使って、次のように計算してもいいケロよ。
問題4
(1) 点Aは原点以外のx座標とy座標が等しい放物線上の点である。点Aの座標を求めよ。(2) 直線ABのy切片が4のとき、この直線の傾きを求めよ。また、点Bの座標を求めよ。
(3) △OABの面積を求めよ。【解】
(1) 点Aのx座標をaとすると、点Aは放物線上にあるので、点Aのy座標はy=a²/2となる。
よって、点Aは原点ではないので、a=0は不適。よって、a=2となり、点Aの座標は(2,2)。
(2) 直線ABの傾きは
y切片は4なので、直線の方程式は
この直線と放物線の交点を求める。
よって、Bのx座標はx=−4となり、
以上のことから、点Bの座標は(−4,8)。
(3) △OABの面積は△OCAと△OBCの面積の和。
(2)でBのy座標と求めるとき、直線の方程式を使って
としてもいいケロ。
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