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微分方程式2 [ネコ騙し数学]

微分方程式2



問題1 周期が一定の単振動の方程式

  

から任意定数rαを消去して、この単振動の満たす方程式を作れ。

【解】

  

tで微分すると、

  


(解答終わり)



問題2 ある物体が大気中で冷却する速さは、その物体の温度と気温の差に比例するという(ニュートンの冷却法則)。

比例定数をkk>0)として、物体が冷却する微分方程式を作れ。ただし、気温はa℃とする。

【解】

時刻tにおける物体の温度をx、時刻t+Δtにおける温度をx+Δxとする。

この間に冷えた温度は

  

したがって、冷却の速さは

  

これが、物体と気温との温度差に比例するので

  

(解答終わり)

この微分方程式の解は、変数分離法を用いて次のように解くことができる。

  

t=0のときの物体の温度をx₀とすると――初期条件――、①より

  

①が一般解、t=0のときx₀が初期条件、そして②が特殊解(特別解)である。


この微分方程式は物体の冷却という現象だけではなく、たとえば、放射性物質の崩壊、コンデンサーの放電など、自然界では広く成立する微分方程式である。



問題3 曲線y=f(x)は第1象限にあって、この曲線上の任意の点Pにおける接線は、つねにx軸、y軸の両方と交わり、その交点をそれぞれQRとすれば、接点Pは線分QR2:1に内分するという。

(1) この曲線の満たす微分方程式を求めよ。

(2) このような曲線のうち、点(1,1)を通るものを求めよ。

【解】

graph-231.png(1) 点P(x,y)における接線の方程式は、(X,Y)を接線上の点の座標とすると、

  

この接線とx軸との交点Qx座標は、①にY=0を代入し

  

Pからx軸におろした垂線の足をHとすると

  


(2) ②より

  

この曲線は(1,1)を通るのでC'=1

よって、

  

(解答終わり)
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