完全形微分方程式 [ネコ騙し数学]
完全形微分方程式
関数z=f(x,y)の全微分は
である。
問題1 ある関数z=f(x,y)の全微分が(1)、(2)で与えられているとき、関数zを求めなさい。
【解】
(1) zの全微分は
だから、
①をxで積分すると、
これを②に代入すると、
したがって、
(2)
yを固定して、③式をxで積分すると、
これを④式に代入すると、
よって、
(解答終了)
(※) φ(y)はxを含まないyだけの関数。
また、
となるから、
である。
この問題は(全)微分の性質を用いて、次のように解いてもよい。
【別解】
(別解終)
定義 1階の全微分方程式
の左辺がある関数z=f(x,y)の全微分dzに等しいとき、すなわち、
であるとき、完全形であるという。
問題2
関数f(x,y)の全微分が、
であるとき、関係式f(x,y)=C(Cは定数)によって、微分方程式
の解が得られる。
(1) ならば
であることを示せ。
(2) 次の方程式が
を満たすことを確かめて、これを解け。
【解】
(1)
が連続であるときだから、
である。
(2a) P=x²–y 、Q=y²–xだから、
だから、yを固定してxで積分すると、
また、だから、(1)をこれに代入すると、
よって、
(2b) P=2xy、Q=x²–y²とおくと、
だから
にこれを代入すると、
よって、
(解答終)
2017-06-24 12:00
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