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第11回 合成関数の微分法2 [ネコ騙し数学]

第11回 合成関数の微分法2

 

定理12

関数f(x,y)が領域Dで全微分可能であり、関数φ(t)ψ(t)が区間Iで微分可能かつφ(t),ψ(t)∈Iであれば、合成関数F(t)=f(φ(t),ψ(t))は区間Iで微分可能で

  
が成り立つ。

z=f(x,y)x=φ(t)y=ψ(t)とすると、

  

【証明】

φ(t+τ)–φ(t)=h(τ)ψ(t+τ)–ψ(t)=k(τ)とする。

  

関数fは(全)微分可能だから、

  

τ≠0のとき、
  

τ→0のとき、φ(t)ψ(t)は微分可能だから

  

また、

  

よって、F(t)は微分可能で、

  

になる。

(証明終)

 

インチキだが、上の証明よりも、機械的に次のようにしたほうが直観的にわかりやすいだろう。

  

これをdtで割ると、

  

 

問1 z=z(x,y)級とする。次の関係から、を求めよ。

【解】

だから、

  

(解答終了)


 

定理13
z=f(x,y)
が全微分可能なとき、x=x(u,v)およびy=y(u,v)u,vの微分可能な関数な関数ならば、合成関数f(x(u,v),y(u,v))u,vの微分可能な関数であって、

  

である。

【証明】

vを固定すると、z=f(x(u,v),y(u,v))uの関数と考えることができるので、定理12より

  

同様に、uを固定すると、

  

である。

(証明終)



行列を用いて書くと、

  


 

問2 z=f(x,y)において、直交座表xyx=rcosθy=rsinθによって極座標rθに変換するとき、次の関係が成り立つことを示せ。

  

【解答】

(1)

  

 

(2)

  

 

(解答終)

 

(2)は、ラプラスの方程式を極座標に書き換えたもので、

  

と書いたほうが覚えやすいのかもしれない。

 


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