第17回 2次関数とのグラフと2次方程式 [ネコ騙し数学]
第17回 2次関数とのグラフと2次方程式
2次関数y=ax²+bx+cと直線y=mx+nがあるとする。このとき、2次関数と直線の間には下図で示すような位置関係、上下関係があるにゃ。
そして、2次関数と直線の交点の数は、2次方程式ax²+bx+c=mx+nの解を判別することによって調べられる。つまり、この2次方程式
の判別式
の値がD>0ならば交点の数は2、D=0ならば交点が一つ、つまり、接点となり、D<0ならば交点は0ということになる。
ということで、早速、問題を解いてみることにする。
問題1 放物線y=x²+axが、次の条件に適するように、定数aの値または範囲を定めよ。
(1) 直線y=x−1と2点で交わる。
(2) 直線y=x−1と接する。
(3) つねに、直線y=x−1の上方にある。
【解】y=x²+axとy=x−1の交点では
になるにゃ。
よって、
となり、この判別式をDとすると
となる。
(1) D>0なので、a<−1またはa>3
(2) D=0なので、a=3、−1
(3) 問題の条件は、すべてのxについてx²+ax>x−1だにゃ。
だから、任意のxに対してが成り立てばいい。これが成り立つ条件はD<0だから、−1<a<3。
2次不等式はやっていないけれど、次の図を見れば、xの2次方程式の解をα、β(α≦β)とし、xの2次の係数が正のとき、
ax²+bx+c>0を満たすxの範囲はx<α、x>βax²+bx+c<0をみたすxの範囲はα<x<β
であることが理解できると思うにゃ。問題2 放物線y=x²−2x+3と直線y=mx+1の共有点の個数を、mのいろいろな値に対して調べよ。
【解】この2次方程式の判別式をDとすると、
になる。
で、2次方程式
を解くにゃ。
このことから、
D>0を満たすとき、つまり、共有点が2個の時のmは、m<−2−√2、m>−2+√2
D=0のとき、つまり、共有点が1個の時はm=−2±√2D<0のとき、共有点がない時は−2−√2<m<−2+√2
退屈の虫が騒ぎ出してきたケロ。
問題3 3x²+2y²=9xのとき、x²+y²の最大、最小値を求めよ。また、その時のxの値を求めよ。
【解(?)】
3x²+2y²=9xだからとなって、x²+y²にこれを代入すると、
このy=f(x)グラフを書くと次のようになる。
よって、x=9/2のとき最大で、最大値は81/8、最小値は無し!!
これは間違っているにゃ。何故か、わかるケロか。
となり、xの取りうる値は0≦x≦3で、頂点は0≦x≦3の範囲にないからだにゃ。
だから、f(x)の定義域は0≦x≦3となり、この区間でf(x)は単調増加。よって、x=0(y=0)のとき最小で最小値は0。そして、x=3(y=0)のとき最大で9になる。
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