SSブログ

接線の方程式 [ネコ騙し数学]

接線の方程式


関数y=f(x)において、x=x₁x=x₁+Δxに対応する点をPQとする。

このとき、平均変化率

  

は直線PQの傾きに等しい。

sessen-graph.png


Δx→0とすると、曲線上の点Qは限りなくPに近づき、平均変化率が一定の値に近づくならば、この一定値はx=x₁
における微分係数f'(x₁)であり、直線PQは点Pをとおり、傾きがf'(x₁)である直線PTに限りなく近づいてゆく。

曲線上に2点、PQをとり、Pを固定し、曲線に沿ってQを限りなくPに近づけるとき、直線PQが限りなく一定の直線PTに近づく場合、直線PTをこの曲線の点Pにおける接線といい、点P接点という。
したがって、y=f(x)上の点P(x₁,f(x₁))における接線の方程式は、

  

である。
また、接線とx軸がなす角をαとすると

  

である。

Pにおける法線の方程式は

  

である。

上の式が点Pにおける法線を与えることは、接線と法線の方程式の傾きの積が−1であることより、明らかでしょう。


graph-020.png



問題1 次の問いに答えよ。

(1) y=x³上の点(1,1)における接線と法線の方程式を求めよ。

(2) y=x³上の点(1,1)を通る接線の方程式を求めよ。

【解】

(1) y'=3x²だから点(1,1)における接線の方程式は

  

法線の方程式は

  


graph-021.png

(2) 接点を(a,a²)とすると、接線の方程式は

  

これが点(1,1)を通過するので

  

a=1のときの接線の方程式は、(1)より

  

a=−1/2のときの接線の方程式は

  


graph-022.png

(解答終わり)

 


問題2 次の問いに答えよ。

(1) 曲線y=x³+ax²+bx(−1,−5)において、y=2x−3に接するようにabの値を定めよ。

(2) 曲線y=x³−ax+2が直線y=2xに接するようにaの値を定めよ。

【解】

(1) y=f(x)=x³+ax²+bxとすると、

  

接点(−1,−5)y=f(x)上に存在するのだから

  

この点での接線の傾きが2だから

  

①、②を解くとa=5b=9

(2) y=f(x)=y=x³−ax+2

接点を(p,q)とすると、曲線y=x³−ax+2と直線y=2xは、この点を通るので

  

また、この点におけるy=f(x)の接線の傾きは2

よって、

  

②から

  

これを①に代入すると

  

③より、a=1である。

(解答終わり)



問題3 曲線y=ax³+4x+3は、係数aが変わっても

(1) すべて同一の点を通ることを示せ。

(2) すべて同一の直線に接することを示せ。

【解】

(1)

  

任意のaについて①が成立するためには、x³=0かつ4x-y+3=0でなければならない。

よって、x=0y=3


(2) y=f(x)=ax³+4x+3とすると

  

接点を(0,3)とすると、接線の方程式は

  

よって、同一の直線y=4x+3に接する。

(解答終わり)


タグ:微分積分
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。