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高次導関数 [ネコ騙し数学]

高次導関数


関数y=f(x)の導関数f'(x)もまたxの関数であり、これをさらに微分して得られる導関数をy=f(x)の第2次導関数といい、

  siki-001.png

などの記号であらわす。

d²y/dx²

を略したものである。

すなわち、

である。

同様に、第2次導関数f''(x)を微分して得られる導関数をy=f(x)の第3次導関数といい、

  siki-003.png

などであらわす。


一般に、y=f(x)n回微分して得られる関数をy=f(x)の第n次導関数といい、

であらわす。
また、第2次導関数以上の導関数をf(x)の高次導関数という。

例1 

  siki-002.png

例2

  siki-004.png


問題1

  

とおき、両辺のr次導関数を考えることによってを定め、それからの展開式を求めよ。

【解】

の両辺をxで微分すると、

  
これらの両辺にx=0を代入し、係数を比較すると、
  siki-006.png

よって、

  siki-007.png

したがって、

  

(解答終わり)


  siki-009.png

だから、この組み合わせを使うと、

となる。

x=b/aとし、両辺にをかけると

  

となり、2項定理が得られた。



問題2

  

をもちいて次のことを証明せよ。
【解】

  

とする。(1) ①にx=1を代入すると、

  


(2) ①にx=−1を代入すると、

  


(3) ①の両辺を微分すると、

  

x=1を代入すると、

  


(4) ②にx=−1を代入すると、

  

(解答終わり)

 


問題3 f(x)n次の整式であるとき、次の等式が成り立つことを証明せよ。

  

【解】

f(x)n次の整式だから

  

x=aを代入すると、

  

①を微分すると

  

x=aを代入すると

  

②をxで微分すると

  

これにx=aを代入し

  

同様に

  

したがって、r=0,1,2,…,nに対して

  

が成立し、よって、
  

である。

(解答終わり)

これは多項式、整式に対するx=aにおけるテーラー展開。

そして、このことから、f(x)x−aで割った余りがf(a)(x−a)²で割った余りがf(a)+f'(a)(x−a)

そして、(x−a)³で割った余りが

  

であることが直ちにわかる。


タグ:微分積分
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