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ワンポイントゼミ 4次関数のグラフ [ネコ騙し数学]

ワンポイントゼミ 4次関数のグラフ


問 次の関数のグラフの概形をかけ。

【解】

(1) y=f(x)=x⁴−8x²とおく。

  

f'(x)=0の解はx=0x=±2

f''(0)<0だからx=0で極大。f(±2)>0だからx=±2で極小。

f''(x)=0の解はf''(0)>0だから下に凸、f''(0)<0だから上に凸。したがって、で変曲点をとる。

この関数の概形は次のとおり。


graph-120.png

(2) y=f(x)=3x⁴+8x³−1とおく。

  

f'(x)=0となるxは、x=−2x=0
x=0
のとき、f''(0)=0だから2次導関数による極値の判定ができない。f'(x)=12x³(x+2)だから、x=0の前後の符号は−で減少状態にあり、よって、f(x)x=0で極値をとらない。

x=−2のとき、f''(−2)>0だから極小。


f''(x)=0となるxは、x=−4/3x=0。したがって、x<-4/3ではf''(x)>0で下に凸、−4/3<x<0f''(x)<0で上に凸、x>0f''(x)>0だから下に凸。よって、f(x)x=−4/3x=0で変曲点になる。


graph-121.png



(3) y=f(x)=(x−1)⁴とする。

  

x=aで微分可能な関数f(x)が極値であるためには、f'(a)=0でなければならない。この条件を満たすのはx=1のみ。そして、f''(1)=0になるので、2次導関数を用いた判定の判定は行えない。だが、x=1の前後でf'(x)の符号が負から正に変わることから、x=1で極小値をとることが分かる。

この関数の変曲点だが、

  

だから、この関数は変曲点を有さない。

この関数の概形は、以下のとおり。

graph-122.png


(解答終わり)



4次関数には直接関係しませんが、次の問題を。


問題

3次方程式f(x)=0が相異なる3つの実根を持つとき、2次方程式f'(x)=0は相異なる2つの実根を持つことを証明せよ。また、この場合、f(x)の実根をx₁x₂x₃x₁<x₂<x₃)とし、f'(x)=0の実根をαβα<β)とすると、x₁x₂x₃αβの大小関係はどうなるか。【解】

graph-123.png

f(x)x₁≦x≦x₂で連続、x₁<x<x₂で微分可能、かつf(x₁)=f(x₂)=0だから、ロールの定理により

  

となるαx₁x₂間に少なくともひとつ存在する。

同様に、

  

となるβx₂x₃間に存在する。

したがって、

  

である。

(解答終わり)



ロールの定理

f(x)が閉区間[a,b]で連続、閉区間(a,b)で微分可能であり、かつ、f(a)=f(b)であるとき、

をみたすcが少なくとも1つ存在する。



タグ:微分積分
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