指数関数の微分と凹凸 [ネコ騙し数学]
指数関数の微分と凹凸
指数関数の微分は
さらに
では、問題を。
問題1 次の関数の凹凸を調べよ。
【解】
a≠0だからa²>0。よって、f''(x)>0となり、f(x)は下に凸である。
(解答終わり)
問題2 次の関数のグラフの概形をかけ。
【解】
(1)
とおくと、
したがって、x=−1で極小で極小値は
f''(x)は
凹凸表を書くと
x | … | −2 | … |
f''(x) | − | 0 | + |
f(x) | 上に凸 | 変曲点(−2/e²) | 下に凸 |
したがって、グラフは以下の通り。
(2)
とおいて、
増減表を書くと
x | … | 0 | … | 2 | … |
f'(x) | − | 0 | + | 0 | − |
f(x) | 減少 | 極小(0) | 増加 | 極大(4/e²) | 減少 |
2次導関数f''(x)は
となる。
分母はつねに正なので、f''(x)の符号は分子であるx²−4x+2の符号と同じ。したがって、凹凸表は次のようになる。
x | … | 2−√2 | … | 2+√2 | … |
f''(x) | + | 0 | − | 0 | + |
f(x) | 下に凸 | 変曲点 | 上に凸 | 変曲点 | 下に凸 |
グラフは次の通り。
(解答終わり)
なのですが、これらのグラフを正確に書くためには
が必要になる。
ということで、次の問題。
問題3 x>0のとき、次の不等式が成立することを証明せよ。
【解】
n=1のとき、x>0で
が成り立つことを証明する。
とすると、x>0で
したがって、f(x)はx>0で単調増加。
ゆえに、
n=kのとき
が成り立つと仮定する。
n=k+1のとき
とし、xで微分すると
①より
したがって、x>0でf'(x)>0となり、f(x)は単調増加。
よって、となり、n=k+1のときも成立する。
以上のことより、数学的帰納法によって
である。
(解答終了)
ということで、
x>1のとき、で、
だから、ハサミ打ちの定理より、
だから、問題2の(2)の
はx→∞のとき、y→0である。
(1)の場合は、t=−xとおくと、x→−∞のときy→+∞になることを利用して
このことから、x→−∞のときy→0になることが分かる。
さらに、t=logxとおくと
さらに、x→∞のとき、t→+∞になることを利用して
前回の極限を求めることができた。
タグ:微分積分
2016-09-12 12:00
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