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指数関数の微分と凹凸 [ネコ騙し数学]

指数関数の微分と凹凸


指数関数の微分は

  

さらに

  


では、問題を。



問題1 次の関数の凹凸を調べよ。

  


graph-144.png

【解】

  

a≠0だからa²>0。よって、f''(x)>0となり、f(x)は下に凸である。

(解答終わり)



問題2 次の関数のグラフの概形をかけ。

  

【解】

(1)

  

とおくと、

  

したがって、x=−1で極小で極小値は

  

f''(x)

  

凹凸表を書くと


x





2





f''(x)





0





f(x)



上に凸



変曲点(−2/e²



下に凸



したがって、グラフは以下の通り。


graph-145.png

(2)

とおいて、
  

増減表を書くと



x





0





2





f'(x)





0





0





f(x)



減少



極小(0



増加



極大(4/e²



減少



2次導関数f''(x)

  

となる。

分母はつねに正なので、f''(x)の符号は分子であるx²−4x+2の符号と同じ。
  sisu-siki-03.png

したがって、凹凸表は次のようになる。



x





2−√2





2+√2





f''(x)





0





0





f(x)



下に凸



変曲点



上に凸



変曲点



下に凸



グラフは次の通り。


graph-146.png


(解答終わり)


なのですが、これらのグラフを正確に書くためには

  

が必要になる。

ということで、次の問題。



問題3 x>0のとき、次の不等式が成立することを証明せよ。

  

【解】

n=1のとき、x>0

  

が成り立つことを証明する。

  

とすると、x>0

  

したがって、f(x)x>0で単調増加。

ゆえに、

  


n=kのとき

  

が成り立つと仮定する。

n=k+1のとき

  sisu-siki-04.png

とし、xで微分すると

  sisu-siki-05.png

①より

  sisu-siki-08.png

したがって、x>0f'(x)>0となり、f(x)は単調増加。

よって、
  sisu-siki-06.png

となり、n=k+1のときも成立する。


以上のことより、数学的帰納法によって

  

である。

(解答終了)



ということで、

x>1のとき、
  sisu-siki-07.png

で、

  

だから、ハサミ打ちの定理より、

  


だから、問題2の(2)の

  

x→∞のとき、y→0である。

(1)の場合は、t=−xとおくと、x→−∞のときy→+∞になることを利用して

  

このことから、x→−∞のときy→0になることが分かる。

さらに、t=logxとおくと

  

さらに、x→∞のとき、t→+∞になることを利用して

  

前回の極限を求めることができた。
タグ:微分積分
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