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2次関数の面積の公式 [ネコ騙し数学]

2次関数の面積の公式



graph-257.png問題1 放物線y=−(x−1)(x−3)x軸で囲まれる部分の面積を求めよ。

【解】

放物線y=−(x−1)(x−3)x軸の交点のx座標はx=1x=3

  

したがって、面積S
  2-s-01.png

(解答終了)


すこし計算に工夫をするならば、次のように計算することもできる。


【別解】

  

したがって、
  2-s-02.png

(別解終了)


大袈裟だけれど、t=x−1とおいて次のように置換積分を用いて計算することもできる。


【別解2】

x−1=tとおくと、x=t+1

x=1t=0x=3t=2に対応し、dx=dtだから
  

(別解2終了)

なのですが、実は、次のような便利な公式が存在する。

  

この公式を使うと、問題1の答えは、α=1β=3とおき、

  

と簡単に求めることができる。

公式(1)の証明は、問題1の解答のように真面目に計算すると、計算が大変なので、別解の手法を用いて証明することにする。


【公式(1)の証明】

  

だから、
  2-s-03.png

(証明終わり)



ということで、

graph-258.png二次方程式ax²+bx+c=0の解をαβとするとき、放物線y=ax²+bx+cx軸とで囲まれる面積Sは、

  

二次方程式ax²+bx+c=0の解がαβだから、

  

になるから、公式(1)より(2)を容易に導ける。

(2)に絶対値がついているのは、α<βとすると、x軸と放物線yとの位置関係より、

a>0のとき、面積は

  
graph-259.pnga<0
のとき

  

になるから。

 


問題2 次の部分の面積を求めよ。

(1) 放物線y=x²と直線y=−x+2とで囲まれた部分

(2) 2つの曲線y=2x²−5xy=−x²+x+12

【解】

(1) 放物線y=x²と直線y=−x+2との交点のx座標を求めると、

graph-263.png  

よって、面積S
  2-s-04.png

(2) 2つの曲線y=2x²−5xy=−x²+x+12の交点を求める。

  

α=1−√5β=1+√5とおくと
  

graph-264.pngβ−α=2√5だから、

  

(解答終了)

 


問題2の(1)は

  

と真面目に計算してもいいけれど、それでも、やはり計算が大変だ。まして、(2)は根号を含む計算だからなおのこと大変。公式(1)の有り難みを理解できるのではないか。
(2)では、実際に、交点のx座標を求めているけれど、2次方程式①の解と係数の関係より、α+β=2αβ=4となるので、α<βとすると、

  

と計算することもできる。


問題3 次の等式が成り立つことを証明せよ。

  

【証明】

  

したがって、
  

graph-265.png


(証明終了)


タグ:微分積分
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