2次関数の面積の公式 [ネコ騙し数学]
2次関数の面積の公式
問題1 放物線y=−(x−1)(x−3)とx軸で囲まれる部分の面積を求めよ。
【解】放物線y=−(x−1)(x−3)とx軸の交点のx座標はx=1、x=3。
したがって、面積Sは
(解答終了)
すこし計算に工夫をするならば、次のように計算することもできる。
【別解】
したがって、
(別解終了)
大袈裟だけれど、t=x−1とおいて次のように置換積分を用いて計算することもできる。
【別解2】
x−1=tとおくと、x=t+1。x=1はt=0、x=3はt=2に対応し、dx=dtだから
なのですが、実は、次のような便利な公式が存在する。
この公式を使うと、問題1の答えは、α=1、β=3とおき、
と簡単に求めることができる。
公式(1)の証明は、問題1の解答のように真面目に計算すると、計算が大変なので、別解の手法を用いて証明することにする。
【公式(1)の証明】
だから、
(証明終わり)
ということで、
二次方程式ax²+bx+c=0の解をα、βとするとき、放物線y=ax²+bx+cとx軸とで囲まれる面積Sは、二次方程式ax²+bx+c=0の解がα、βだから、
になるから、公式(1)より(2)を容易に導ける。
(2)に絶対値がついているのは、α<βとすると、x軸と放物線yとの位置関係より、
a>0のとき、面積はになるから。
問題2 次の部分の面積を求めよ。
(1) 放物線y=x²と直線y=−x+2とで囲まれた部分(2) 2つの曲線y=2x²−5x、y=−x²+x+12
【解】(1) 放物線y=x²と直線y=−x+2との交点のx座標を求めると、
よって、面積Sは(2) 2つの曲線y=2x²−5x、y=−x²+x+12の交点を求める。
α=1−√5、β=1+√5とおくと
(解答終了)
問題2の(1)は
と真面目に計算してもいいけれど、それでも、やはり計算が大変だ。まして、(2)は根号を含む計算だからなおのこと大変。公式(1)の有り難みを理解できるのではないか。
(2)では、実際に、交点のx座標を求めているけれど、2次方程式①の解と係数の関係より、α+β=2、αβ=4となるので、α<βとすると、
と計算することもできる。
問題3 次の等式が成り立つことを証明せよ。
【証明】
したがって、
タグ:微分積分
2016-10-30 12:00
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